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東陽テクニカ、ADAS・自動運転車向けの景観シーン作成サービス提供開始

2021/12/7(火)

株式会社東陽テクニカ(以下、東陽テクニカ)は、景観作成を支援するツール「Ortho Creator(オルソ・クリエイター)」と「CVCG Modeler(シーヴィシージー・モデラー)」、およびこれらのツールを活用した景観シーン作成サービスの販売を開始する。12月6日付のプレスリリースで明かした。
ADAS車や自動運転車で高い安全性や信頼性を担保するためには、100億kmもの走行距離が必要だと指摘されている。そのため、公道試験と並行し、シミュレーション環境での試験も実施されている。

これまでシミュレーション環境における景観の作成には、CGが用いられていた。しかし、CGの作成は、長い納期や膨大な費用、シミュレーション環境における現実性の追求という課題を抱えている。例えば、道路の白線が真っ白な状態なのは道路補修の直後だけであり、時間が経てば実際はかすれ、タイヤの黒い跡が付着する。ADAS車や自動運転車が実走行の際には、このようなかすれて汚れた白線も検知し、車線を維持する性能が必要だ。

同サービスは、専用の測定車両を使用して現地を計測し、データを処理する。車両で測定したカメラ映像(CV映像※1)から、さまざまなデータを生成することが可能だ。 これにより、CGを生成するよりも短期間でシミュレーション環境を整備できる。さらに、経年劣化した白線など現実に沿った詳細な景観の再現が可能になり、より現実に近い性能検証に活用できる。
※1 全ビデオフレームのカメラ位置と姿勢データの値(カメラベクトル=CV)を伴った映像。映像中の対象物に関して三次元座標と三次元形状の解析が可能であり、実映像をCGのように扱うことができる株式会社岩根研究所の特許技術。(プレスリリースより)
「Ortho Creator」は、実映像を2Dのオルソ画像(※2)地図に自動変換することができる。このため、オルソ画像上の対象物(白線など)をトレースし、詳細な地図作製が可能だ。株式会社岩根研究所独自の三次元計測技術により、白線間の距離など現実との誤差1%以下の精度を保証するという。公共測量精度にも対応しており、道路標示、クラック、マンホールなどを高解像度で視認できる。
※2 空中写真を、地図と同じく、傾きのない、正しい大きさと位置に表示される画像に変換したもの。
「CVCG Modeler」は、CV映像から3D地図/3Dモデルを生成できるツールだ。実映像をテクスチャーとして合成し、ポリゴンに自動貼り付けすることで、道路標識や看板、建物などの構造物をシミュレーション環境で忠実に再現できる。 なお、東陽テクニカは、同サービスの提供を通して、ADAS/自動運転システム開発の効率化に貢献すると述べている。

(出典:東陽テクニカ Webサイトより)

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