トヨタ・モビリティ基金、アラン・チューリング研究所と人工知能を活用した共同研究を開始
2018/5/25(金)
都市の諸問題の解決に寄与
実際の都市管理に加え、モニタリングと長期計画を組み合せることで、共同研究の成果は、今後の都市計画だけでなく、現状の都市の管理にも活用できる。データ主導型の交通管理手法を取り入れることで、大気汚染の改善、エネルギー消費量削減、そして都市の収容力と耐久性を向上できる可能性がある。ATIのCEOであるアラン・ウィルソン氏は、以下のように述べた。「我々のビジョンは、都市計画者と管理者に、リアルタイムの状況把握および分析や、シナリオ検証が行え、数学とコンピューターモデリングと機械学習モデルを統合し、行動変容の発生タイミングを予測できるシステムを提供することです。データと最新技術を活用することで、短期間に輸送形態に劇的な変化をもたらすことが可能になっています。我々は共同研究が、交通管理による安全性と効率の向上に加え、都市に住む人々の健康と移動の自由に寄与することを願っています。」
トヨタ・モビリティ基金のプログラムディレクターであるライアン・クレム氏は「これまで我々は自動車内部における人工知能の活用に重点をおいていましたが、ATIとの共同研究を通じ、データサイエンスと人工知能によって交通インフラを改善する機会を得たことに、とても感謝しています。社会の発展と世界中の人々の豊かな暮らしの実現のために、モビリティは大変重要な要素であると考えています。本共同研究は、社会への貢献と、すべての人々の移動の自由の実現に向けた重要な一歩です」と述べた。
*1)トヨタ・モビリティ基金:
2014年8月の設立以来、豊かなモビリティ社会の実現とモビリティ格差の解消に貢献することを目的に、タイやベトナム、インド、ブラジルでの交通手段の多様化や、日本の中山間地域における移動の不自由を解消するプロジェクトへの助成のほか、障害者向けの補装具開発を支援するアイディアコンテストの実施など、世界のモビリティ分野における課題に取り組んでいる。
*2)アラン・チューリング研究所:
国政府によってデータサイエンスと人工知能の発展を目的に設立された。同研究所は、現代のデータサイエンスと人工知能の基礎を築いたと考えられている英国の数学者・論理学者アラン・チューリング(Alan Turing)の業績を称えて命名された。世界トップレベルの研究を通じて、現実の問題解決に寄与し、経済的影響や社会的利益の向上、次世代の科学者の育成、データに関する社会における理解向上を目指す。
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