GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)は、主に生成AIのコア技術である基盤モデルの開発に対する計算資源の提供や、データやAIの利活用に向けた実証調査の支援等を行っている。

チューリングはGENIAC採択事業で、「あらゆる運転環境において人間の運転を完全に代替するために、高次の認知・理解・判断能力に加え、実世界での行動を可能にする『身体性』を持つマルチモーダル基盤モデル」(同社)を開発する。マルチモーダル基盤モデルによってテキストや映像、センサーデータを統合的に理解し、運転環境における周囲の移動体や環境の変化をリアルタイムで予測することを図る。

また開発では、日本語を含む多言語対応の大規模言語モデルを基盤とし、視覚情報と自然言語の統合的理解、三次元空間の認識、物理法則に基づく環境変化の予測能力を高めるためのデータセットを構築する。

今回の採択によりチューリングは、合計約5億2000万円分のGPU計算資源の活用およびデータセット構築のための事業に対して助成を受け、完全自動運転に向けた身体性を持つマルチモーダル基盤モデルの開発を推進していく。