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チューリング自動運転VLAデータセットとモデル開発、一部を公開

2024/9/11(水)

チューリング開発のデータセット、経路計画のイメージ

チューリング開発のデータセット、経路計画のイメージ

自動運転開発のTuringは、日本初とする自動運転向けVLA(Vision-Language-Action、視覚-言語-行動)モデルデータセット「CoVLA(読み、コブラ)Dataset」とVLAモデル「CoVLA-Agent」を開発し、一部を公開したと9月10日、発表した。また、同データセットに関する研究論文が国際会議WACV 2025に採択された。
VLAモデルは視覚(画像)、言語(テキスト)、行動のデータを統合してロボットなどが複雑な作業を実行するためのモデル。チューリングは、VLAモデルに必要なCoVLA Datasetの構築で、運転データの処理からキャプション生成を自動化し、国外の既存データセットを上回るデータ規模とアノテーションの多様さを実現したという。CoVLA Datasetを使って開発したモデル「CoVLA-Agent」は、画像から得た運転環境を自然言語で詳しく説明し、経路計画を生成可能。

ハンドルのない完全自動運転車の開発を2030年までに目指すチューリングは、運転に必要な判断をすべてAIが行うE2E(End-to-End)自動運転システムの開発を進めている。

一方、完全自動運転で重要視されるMLLMs(マルチモーダル大規模言語モデル、視覚や言語など複数種のデータを用いて高度な判断をするモデル)に必要な大規模データセットの不足が原因で、E2E自動運転の経路計画における応用研究がほとんどないことから、CoVLA Datasetを開発したという。

CoVLA Dataset開発は経済産業省などによる生成AI開発支援プロジェクト「GENIAC」の支援を受けた。チューリングは、学術機関向けに全データセットを公開することも視野に入れ、信頼性の高い自動運転システムの開発を進めるとしている。

なお、チューリングは9月10日、CoVLA Datasetのほかにも、自動運転MLLMsの基礎となる日本語LLM(大規模言語モデル) 「LIama-3-heron-brain-70B,8B」など複数の成果を公開したと発表した。

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