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自動運転を支えるヴァレオの部品

2017/10/25(水)

武内 稔 氏 執行役員 ジャパンCTO

自動車部品の研究開発・製造・販売を行なうフランスのヴァレオ。空調システムやラジエータ、内装部品から、近年ではセンサーや駐車支援システムなど自動運転のトレンドを支える技術の開発も行っている。大手サプライヤとして、ヴァレオは何を目指して開発を進めているのか。また自動運転の時代が来たときに、それをどのように支えていくのか。ヴァレオジャパン執行役員ジャパンCTOである武内稔氏に伺った。


ヴァレオの4 つのビジネスグループ


ヴァレオの組織や開発している製品について教えてください。

製品の開発は、4つのビジネスグループに分かれて行っております。それぞれのグループがカンパニー制に近いぐらいの独立性の高さを持っており、それらが連携しながらシステムの提案を行っています。そのビジネスグループの1つは、サーマルシステムです。パワートレインの熱エネルギーの管理と、乗員が快適に過ごすためのシステム、モジュール、コンポーネントを開発しています。具体的には、エアコンやエンジン、バッテリーのクーリングなどを行っており、水冷式のインタークーラーを組み込んだエアインテークモジュールを開発しています。
2つ目のビジネスグループは、コンフォート&ドライビングアシスタンスシステムであり、より快適に安全に環境に優しく、直観的なドライビングを可能にするソリューションを開発しています。自動運転、運転支援、駐車支援、コネクティビティ、インテリアコントロール(HMI)などの開発がこれに当たり、レーザースキャナなどの製品を開発しています。
3つ目のビジネスグループは、ビジビリティシステムで、ライティングやワイパーのシステムの設計を行っています。
4つ目が、パワートレインシステムで、燃費とCO2 排出量を削減するパワートレイン・ソリューションの開発に取り組んでいます。電動スーパーチャージャーなどを開発しています。
これに加えて、ヴァレオサービスという名前で、アフターマーケットの製品やサービス、ソリューションを提供しています。

 

ヴァレオのイノベーション上の2 つの戦略


ヴァレオの開発における戦略を教えてください。

ヴァレオはTier1の1社としてイノベーションを起こすような製品の開発を行ってきました。ヴァレオの特長の1つは独立系のメガサプライヤであることです。これにより、1社の自動車メーカーとだけではなく、多様なニーズ、多様なマーケットに対応した製品をつくってきました。また、各国の法規に合わせた製品開発を行っており、技術的なノウハウが蓄積されています。
ビジネス上の戦略として、アジアや新興国での発展に力を入れています。
イノベーション上の戦略として、「CO2の排出量削減」と「直観的ドライビング」の2つを挙げています。

CO2排出量削減を達成するための技術分野として、まずエンジン効率が挙げられます。エンジンをダウンサイズしながらも入る楽しみを損なわないことが重要で、電動スーパーチャージャーなどが良い例です。次に電動化です。アイドリングストップや48V、高電圧のハイブリッドシステムなど幅広く開発しています。続いてダウンスピーディングと自動化です。デュアルクラッチトランスミッションやトルクコンバーター、そしてダウンスピーディングしたときに振動をなくすようなブレードダンバーなどを開発しています。そして最後に他の部品の効率化です。ライティングをLED化したり、ワイパーブレードから洗浄液を直接出すシステムを開発しタンクの容量を小さくする開発を行っています。また電気自動車の場合はエアコンを付けると走行可能距離が大幅に落ちてしまうので、いかに効率の良いエアコンシステムをつくっていくかも課題となっています。

イノベーション上の戦略のもう1つの柱の直観的ドライビングとは、接続性、運転支援、自動運転、HMIを総称して呼んでいるものです。自動運転の分野では、「SCALA」という145度の検知角を持つレーザースキャナをキーデバイスとして、Cruise4Uという自動運転のシステムとデモカーを走らせています。また自動駐車のValetPark4Uもプロトタイプとしてつくっています。
接続性の分野では、テレマティクス用のモジュールであるTCUや、Bluetoothによりスマートフォンがクルマの鍵となるバーチャルキーInBlueなどを開発しています。
直観的なコントロールという観点から、ノータッチスクリーンの開発や、自動運転とマニュアル運転をスムーズに切り替えるための次世代コクピットシステムのプロトタイプであるMobiusというものを開発しています。

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