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電動車いすWHILL Model C、欧州で発売-高齢化社会に向けたモビリティサービス

2018/7/18(水)

WHILL株式会社は、英国で電動車椅子や電動カートを販売するTGA Mobility、イタリアで福祉用具を販売するProgettiamo Autonomiaと、WHILL Model Cの販売について提携し、両国での販売を2018年6月下旬から開始したと発表した。

WHILL Model Cについて

今回、英国・イタリアで販売を開始するWHILL Model Cは、これまで、世界的なデザイン賞であるRed Dot Design Award(ドイツ)のBest of the Best(最優秀賞)の受賞をはじめ、日本のグッドデザイン賞、iF Design Award(ドイツ)など国内外のデザイン賞で入賞している。走行性能、分解機能、3G回線搭載によるサービス提供などの技術面も高く評価され、北米向けモデルであるWHILL Model CiはCES 2018でBest of Innovation Award を受賞した。欧州向けモデルのWHILL Model Cは、速度設定やカスタマーサービスの一部の仕様が国内向けモデルと異なる。

WHILL Model C


高齢化社会に向ける移動スタイルの提案

WHILLは、「すべての人の移動を楽しくスマートにする」を掲げ、世界中の人々に新しい移動スタイルを提案することを目指して、これまで、WHILL Model Cを2017年4月に日本で発売後、WHILL Model C の北米向けモデルを2018年1月に米国で、同年4月にカナダで、順次販売を開始してきた。

今回、WHILLが進出する欧州は、世界的にも最も高齢化が進む地域の一つであり、60歳以上の人口は2017年に全体の25%を占めており、2050年までには35%を占める見込みである。今後、高齢化に従って、歩行が困難と感じる人が増加することが予想される。

これまでの車椅子の概念を超えるモビリティであるWHILLは、さまざまな身体の状態の人に自分らしい移動のスタイルを提案している。電動車椅子を利用している人だけではなく、長距離の歩行が困難になった人々に利用できることで、人々の外出や社会参加の機会を増やすことが期待される。

加えて、高齢化社会に直面する欧州主要国の大半において社会福祉制度が充実し、福祉用具の利用における公的補助などが期待されることからも、WHILLは欧州を重要な市場と位置付けている。

シェアリングで利用するモビリティになる

さらに、WHILLは、個人用のモビリティとして販売するだけではなく、公共交通手段のように、誰もが当たり前に使えるモビリティとしてWHILLを活用することも目指している。具体的には、空港、駅、スポーツ施設、遊園地などさまざまな場所で、WHILLをシェアリングで利用するといった、新しい移動サービス・システムの構築を狙いとし、今後、世界中で、パートナー企業や自治体と協力しながら取り組みを行っていく。

ヒースロー空港で実験的に走行するWHILL Model C



欧州では、長い距離の移動において手助けや介助が必要な人を「PRM(Persons with Reduced Mobility)」と定義し、空路を利用した移動におけるPRM乗客の介助を法的に義務付けている。一方で、車椅子を押す作業や、利用後の車椅子の回収などには多くの人手が必要とされる。WHILLは、このような状況に対し、簡単に操作ができるモビリティを提供することで、介助スタッフの作業負荷を軽減するとともに、空港利用者の利便性を向上させる。

将来的には、自動運転、自動停止、追従走行などの機能も追加し、人々の移動をさらに安全に、便利にしていく。また、今後は空港だけではなく、駅、スポーツ施設、遊園地など、さまざまな場所でサービスを展開していくことが予定されている。

今後、WHILLは英国とイタリアを皮切りとして欧州展開を加速する。2018年から2019年にかけて、フランス、ドイツで販売を開始する予定で、その後、他の欧州諸国にも展開していく計画である。

 

<出典元>

https://whill.jp/news/16369

 

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