ヤマトHD、小売店舗での受取拡大へ 英・Doddle社とサービス開発
2020/8/19(水)
ヤマトホールディングス株式会社(以下、ヤマトHD)とヤマト運輸株式会社は、11月末から新たなEC受け取りサービスを開始すると発表した。これは利用客の生活同線上に受け取り拠点を増やすことを企図したもので、Doddle Parcel Services Ltd(ロンドン 以下、Doddle社)のシステムを導入してサービス提供を行う。
今回の発表は、ヤマトHDの中長期グランドデザイン「YAMATO NEXT100」でうたわれている、ECエコシステムの構築にかかるもの。今年6月にすでに市場投入されている「EAZY※」参加店舗をはじめ、EC事業者の荷物の受け取り場所として参加する店舗を対象に、Doddle社の「Click & Collectシステム」を用いた専用端末を設置する。※非対面受け取りを前提とした、EC向けの配送サービス。
受け取り店舗はドラッグストアやスーパーマーケットを想定している。今回のサービス導入で、EC購入者は生活導線上に受け取り拠点が拡大し、生活スタイルに合わせた荷物の受け取りが可能になる。また、導入店舗は専用端末を設置するだけで、早期かつ簡単にサービス提供を開始できるうえ、集客効果が期待できる。Doddle社のシステムを展開している国のデータによると、サービスを利用するEC購入者の約70%が、受け取り店舗で買物をする結果が出ているという。現在両社は、受け取り店舗の拡大を進めるため、参加店舗の募集を進めている。来年3月にはEC商品の返品ができるようシステム開発を進める。
Doddle社は、EC商品の管理、配送の総合システムを構築する会社で、欧州、米大陸、日本に拠点を持つ。同社のシステムはAmazonやオーストラリア郵便公社をはじめ、世界各国で採用されている。