ゼンリン、長崎市で観光型MaaSの実証実験開始 観光情報等をデジタル化
2021/3/26(金)
ゼンリンは23日、長崎県、長崎市の協力のもと、長崎市の歴史・文化などの観光情報と公共交通サービスをデジタル化して、スマートフォンアプリを介して提供する観光型MaaSの実証実験を2021年度より開始すると発表した。
長崎市は、江戸時代の鎖国期間もオランダと中国との交易が許されていたことから、各国の文化が混ざり合い独自の文化が育まれた地域だ。魅力の発信のために、観光関連事業者の支援を行っている。長崎県は、内閣府の目指すべき未来社会の姿として提唱しているSociety5.0の実現に向けた取り組みの1つとして、観光客がスムーズに旅行を楽しめるようにMaaSなどの先端技術サービスの活用を促進するなど、観光客の利便性の向上に向けた取り組みを推進している。
一方、ゼンリングループは、2020年4月に長崎市にゼンリン初となる産学官連携の研究および新規事業開発拠点「長崎R&Dブランチ」を開設した。今回の実証実験は、「長崎R&Dブランチ」の新規事業創出の第一弾の取り組みだ。
今回の実証実験では、グラバー園・出島・平和公園などの長崎市内の各観光エリア間の移動を喚起するためのストーリー型コンテンツと公共交通サービス・民間サービスを連携し、人の行動を地域活性化につなげることを目指すという。
具体的な内容は、「歴史や文化のストーリーのデジタル化」「長崎市の街歩きに適した経路や交通サービスの提供」「観光実態の分析」「混雑情報の可視化」だ。長崎市を様々な角度から深く知ることができるサービスの開発、および適した観光コンテンツの生成検証も行う予定だ。
なおゼンリンは、長崎市における移動の楽しさ、便利さを定着させ、長崎市に人を呼び込むことが、国が提唱する「地方創生」を実現させるための有効な施策であると考えている。また、地域の自治体や事業者と共に新しい都市の営みを創る「地域共創」は、重要な取り組みだと述べている。
(出典:ゼンリン Webサイトより)