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ゼンリンとMoT、ドラレコとAIを活用した規制標識の変化を自動検出開始

2022/5/11(水)

株式会社ゼンリン(以下、ゼンリン)と、株式会社 Mobility Technologies(以下、 MoT)は、「道路情報の自動差分抽出プロジェクト」において、全国の高速道路を対象に試験運用を開始した。5月10日付のプレスリリースで明かしている。
「道路情報の自動差分抽出プロジェクト」とは、ドライブレコーダーから取得できる情報を基に道路上の物体を検出し、地図と比較することで現地と地図の差分を見つけ、地図を更新するプロジェクトだ。差分の抽出にはAI技術などを用いており、地図のメンテナンスに活用する。2020年4月の開始から要素技術の研究とシステム開発を終え、2022年4月より全国の高速道路を対象に試験運用を開始している。高速道路の規制標識の変化を自動で検出する。

同プロジェクトの特徴である、高鮮度な大量の道路情報データは、MoTが展開する次世代AIドラレコサービス「DRIVE CHART」によって収集される。同サービスは、現在、全国3万台以上のタクシーやトラック、営業車で契約されており、全国の高速道路(高速自動車国道および自動車専用道路)の総距離約3万kmのうち約9割を1カ月で走行する網羅性を有している※。
※データ活用に同意した事業者データのみを利用
同プロジェクトは、現在道路標識を対象にしている。しかし、例えば、高速道路上のLED式速度制限標識は、LEDの点灯周波数とドライブレコーダーの撮影周波数の関係でLEDの数値が映像に映らない瞬間があり、AIによる数値の読み取りが困難だ。MoTは、このような問題に対し、映像中で検出した標識を追跡し、LEDの数値がはっきり見える瞬間を自動的に選んで読み取りを行うことで、97%以上という高い読み取り正解率を達成している。

ゼンリンは、道路事情が複雑な日本において、全国約70拠点の調査網で収集・整備した詳細な地図情報を提供しているが、AD(自動運転)や ADAS(先進運転支援システム)分野では高鮮度な地図情報の需要が日々高まっている。

同プロジェクトでは、MoTからの差分情報を元に、ゼンリンによる地図整備プロセスを経て、ADやADAS用途の地図へ反映予定であり、高鮮度な地図情報需要に応えていくという。そして、今後は高速道路に加えて、一般道路にも拡張していく他、道路標識だけではなく、走行領域、レーン、道幅、そして矢印ペイントと、取得情報を増やしていく予定だ。特に、道路内の車両走行可能な範囲を示す情報は、今後の自動運転時代に必要不可欠な情報となる。これらの重要な道路情報の変化をいち早く検出し、地図への反映や、車両への変化点速報に活用することで、自動運転社会の基盤となることを目指すと述べている。


(出典:ゼンリン Webサイトより)

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