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ゼンリンら、遠隔運用によるドローン配送やオンライン医療の実証実施

2022/12/21(水)

遠隔運用によるドローン配送
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秩父市生活交通・物流融合推進協議会は、物流分野の取り組みとして「遠隔運用によるドローン配送」を、医療分野では「オンライン栄養指導」と「オンライン聴診器診察」の実証実験を実施した。同協議会に参画している株式会社ゼンリン(以下、ゼンリン)が、12月20日付のプレスリリースで明かしている。

同協議会では、埼玉県秩父市(以下、秩父市)の山間地域における少子高齢化によるヒトとモノの移動の困難さに着目している。そして、物流・公共交通ネットワーク「秩父モデル」構築への取り組みを、2020年11月から開始した。




今回の実証は、その取り組みの一環として実施する。目的は、遠隔運用によりコスト効率性を高めたドローン配送体制の構築、および地域住民の通院困難な状況を改善する医療提供体制の構築だ。

また、同実証は、秩父市の大滝地域で実施した。ドローン配送では、遠隔運用の体制のもと、最大積載量7kgのドローン機体を活用した。そして、弁当や飲料などの物資を道の駅大滝温泉から二瀬ダム管理所前まで、山間地域を含む往復約6kmの距離で配送している。同実証により、今後どこからでもドローンの遠隔運用の体制を構築できることを確認している。

さらに、オンライン栄養指導では、秩父市立病院と大滝診療所をオンラインでつなげた。患者が地域の診療所に来院し、医師同席のもと秩父市立病院の管理栄養士から患者へ、栄養食事指導をオンラインで実施している。これにより、地域住民に、診療所の通常の診察メニューにはない栄養指導を受診してもらっている。

一方、オンライン聴診器診察では、看護師が患者の自宅を訪問して、聴診器を患者に当てる。そして、離れた診療所にいる医師が、リアルタイムに聴診音を聴きながら診察を実施した。こちらでは、対面診察の聴診と同等の聴取ができることを確認している。

なお、同協議会は、今回の実証を通じて得られた成果を踏まえ、ドローン配送では、将来的に地域の事業者が、遠隔運用も含めドローン配送の全運用を担う体制の構築を目指すという。また、医療分野では、山間地域における住民の質の高い医療機会の確保に向けた検討を進めていくと述べている。



(出典:ゼンリン Webサイトより)

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