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ANA、羽田空港で大型電気自動運転バスの試験運行を開始 従業員用にレベル3相当で

2021/2/4(木)

実験に使用する電気バス

実験に使用する電気バス

ANAは、BOLDLY、先進モビリティ、ビーワイディージャパンの協力のもと、2021年2月1日から12日までの間、羽田空港の制限区域内において、国内初となる実際のオペレーションに従事する従業員の制限区域内の移動用として、大型電気自動運転バスの試験運用を実施する。
ANAグループは、Simple&Smart な空港オペレーションの実現を掲げ、航空分野におけるイノベーションを推進してきた。その一環で、2018年2月から羽田空港において電動の自動運転バスの実用化に向けた実験を積み重ねてきた経緯がある。
従来、従業員の移動にはガソリン車を使用していた。今回の実験では循環バス3台を運行し、そのうち1台は大型電気自動運転バスを導入して試験運用を行う。実用化に向けたオペレーション上の課題の抽出と、必要な環境整備の検証が今回の実証実験の目的だ。

車両はビーワイディージャパンのK9RAをベースに改造した大型電気自動運転バスを採用し、自動運転レベル3相当で走行する。空港制限区域内における大型電気自動運転バスによる自動運転レベル3相当(限定領域内の条件付き自動運転)での試験運用は、国内初の事例だ。羽田空港第2ターミナル制限区域内で、1日から12日まで土日を除いた10日間実施する。

今回の実験で自動運転バスは5つの乗降場を設置した1周2.5kmを15分間隔で運行する。自動運転バス1台を含めた3台の循環バスで運行するため、3台計では5分間隔で運行することになる。自動運転バスは、発車、走行、減速、乗降場への停止などすべて自動で行う。
実証実験には、ANA以外にもBOLDLY、先進モビリティ、ビーワイディージャパンが参画している。BOLDLYは遠隔監視システムのDispatcherを提供、先進モビリティは自動運転技術の提供と空港制限区域内の自動走行に関する技術検証をそれぞれ担当する。また、ビーワイディージャパンがベース車両の提供とメンテナンスの支援を行い、ANAが関係各所との運用諸調整、運転者の派遣、実用化を見据えた課題抽出を担う。
なおANAは、今回の取り組み結果を踏まえて、関係各社との継続的に連携し、2021年内に利用者の乗り継ぎの利便性向上を目的とした試験運用の実施、および2025年における無人自動運転(自動運転レベル4)の実用化に向けて取り組むとしている。今回の電気バスの導入により、航空業界全体の喫緊の課題であるCO2排出量の削減もめざす。

(出典:ANA Webサイトより)

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