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NECら、南紀白浜空港の制限エリア内で自動運転走行の実証実験開始

2022/7/26(火)

自動運転車両「EVO」

株式会社南紀白浜エアポート(以下、南紀白浜エアポート)らは、南紀白浜空港において、制限エリア内で自動運転車両「EVO(エヴォ、NAVYA社)」を使用した自動運転走行の実証実験を開始した。7月19日付のプレスリリースで明かしている。

公共インフラの維持管理に必要な人員の継続的な確保は、全てのインフラ事業者の共通的な課題だ。広大な管理面積を有する空港も、同様にスマートメンテナンスによる効率的な運用を行い、省人化を図ることが求められている。

同実証実験は、南紀白浜エアポート、日本電気株式会社(以下、NEC)、株式会社マクニカ(以下、マクニカ)で実施する。目的は、南紀白浜空港での省人化と、制限エリア内での人為的事故のリスク削減だ。

具体的には、マクニカが運用する自動運転車両「EVO」を空港制限エリア内の車庫に駐車し、夜間を含めた1日4回の指定時間に場周道路を通り空港の最南端までのルートを往復で自動運転走行する。7月19日~7月20日に走行ルートのデータを取得し、8月19日~8月24日に自動運転車両の走行を行う予定だ。1週間の実証実験を通して、空港制限エリア内の走行自動化に係る知見の蓄積や課題の洗い出し、空港メンテナンスでの活用など、新しい価値の創造を目指す。

将来的には、南紀白浜空港内に整備済みのローカル5Gと組み合わせ、点検車両が自動走行し映像データを遠隔で点検する「遠隔点検」やAIによる「異常検知」など、スマートメンテナンスへの応用を目指す。

さらに、南紀白浜空港で実証実験中の「MR空港体験」※など、利用者が空港制限エリア内を移動する車両にも活用し、メンテナンスとエンターテインメントを両立した活用を目指す。

※MR技術やローカル5Gを活用し、仮想空間にあるデジタルコンテンツと滑走路などの現実空間を融合させた実証実験


なお、3社は、今後自動運転の取り組みを空港外にも展開し、紀南エリア全体での二次交通課題を解消し、交通弱者が日常使いできる移動手段へと発展させていくことを目指すという。さらに、自動運転車両をはじめとした電気自動車を空港業務に活用することで、空港脱炭素への取り組みを推進すると述べている。

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