ホンダとAWS、SDV実現に向け協業 生成AIを活用したサービス開発へ
2025/1/9(木)
Amazon Web Services, Inc.(以下、AWS)は1月8日、本田技研工業株式会社(以下、ホンダ)のソフトウェア・デファインド・ビークル(以下、SDV)実現に向けて協業することを発表した。
ホンダは、SDVの開発にAWS上に構築するDigital Proving Ground(以下、DPG)プラットフォームを活用し、AWS上に構築したホンダのデータレイクと、AWSの計算資源、生成AI、IoT サービスなどを統合することで、革新的なモビリティ・ソリューションの提供を加速させる。くわえて、ホンダが目指すSDVの実現に必要な機能を持った新たなサービスをAWSを活用して開発し、DPGプラットフォーム上に統合していくことに取り組むという。
また、ホンダは、AWSの生成AI技術を活用した複数の実証実験(PoC)を進めている。その一例が、EVユーザーの充電体験を向上させる新しいソリューションの開発だ。ホンダの知能化技術に、AWS IoT CoreとAmazonや主要なAIスタートアップ企業が提供する基盤モデル (FM) をAPIを通じて利用できるようにするAWSの生成AIサービスAmazon Bedrockを組み込む。これにより、車両から収集したデータを、Amazon Bedrockの生成AIモデルで分析し、各ドライバーの行動パターンや志向を理解し、現在地、バッテリー残量、周辺の充電ステーション状況などを考慮した、最適な充電スポットを推奨するとのことだ。
なお、ホンダは、2026年より展開予定の新たなEV「Honda 0シリーズ」 や広い充電網から得られるデータを分析することで、充電設備の検索や支払いのシンプル化などの面で、一人ひとりにパーソナライズされた充電体験を提供することを目指すと述べている。
■AWSグローバル自動車および製造事業統括責任者 Ozgur Tohumcu氏のコメント
自動車業界は今、デジタル化への大きな転換期を迎えています。自動車はいまや単独で動く機械ではなく、ホイール上でつながったプラットフォーム、インテリジェントとして機能しています。生成AIは、自動車メーカーによる新機能の開発を支援すると同時に、新しいモデルをより迅速かつコスト効率よく消費者に提供することを可能にします。AWSは、安全かつ高性能なスマートビークルというホンダのビジョンの実現に向け、同社と協業できることをうれしく思います