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ボッシュ、マイクロエレクトロニクスとeモビリティに約10億ユーロ投資

2022/2/14(月)

ボッシュ・グループは2月9日、暫定決算報告を発表した。その中で、マイクロエレクトロニクスとeモビリティへの投資額が、今年だけで合計約10億ユーロにのぼることを明かしている。

ボッシュ・グループは、同報告で、総売上高は10%増の788億ユーロ、売上成長率は為替調整後で11%だと発表した。支払金利前税引前利益(EBIT)は、50%以上増加して32億ユーロに達している。

また、同グループは、2030年までに、購買から製品使用段階に至るまでのサプライチェーン全体で、CO2排出量を15%削減することを計画している。2021年末からは、電気自動車の航続距離を最大6%延長できるSiC(炭化ケイ素)チップを製造している。2024年までに定置用燃料電池(固体酸化物形燃料電池:SOFC)テクノロジーに4億ユーロ以上を投資し、モビリティ用途の燃料電池に6億ユーロを投資する計画だ。

さらに、ボッシュは、バッテリー生産用の工場設備事業にも参入した。ボッシュでは、世界のバッテリー市場は年間で最大25%成長していると見ており、将来性のある事業と捉えているという。フォルクスワーゲンと共同で、量産に向けたバッテリーセル製造工程の共同開発を検討中だ。ほかにも、車載ソフトウェア市場が2030年までに約2000億ユーロ規模に拡大すると予想している。

なお、アプリケーションに依存しない車載ソフトウェアの製品ポートフォリオについては、2022年半ばに子会社のイータス(ETAS GmbH)に全面的に移行する予定だ。イータスは、車載用ベーシックソフトウェア、ミドルウェア、クラウドサービスおよび汎用アプリケーション用開発ツールを提供する。そして、ボッシュの新しいクロスドメイン コンピューティング ソリューション事業部は、アプリケーション特化型車載ソフトウェアを運転支援や自動運転などの機能に特化したハードウェアとともに開発する。2022年1月末には、フォルクスワーゲンのソフトウェア子会社であるCariadと包括的なパートナーシップ契約を締結している。

▼関係者のコメント
■ロバート・ボッシュGmbH取締役会会長のシュテファン・ハルトゥング氏のコメント

「私たちは、eモビリティで数十億ユーロ規模の売上を生み出しています。また、家庭用ヒートポンプでも2桁成長を続け、産業機器テクノロジーでは電気駆動装置が大きな役割を果たしています。ボッシュは、クライメートアクションを成長に変えています」

■ロバート・ボッシュGmbH取締役会メンバー兼モビリティ ソリューションズ事業セクター責任者のマルクス・ハイン氏のコメント

「私たちは、車載ソフトウェア市場での地位を拡大し、2桁成長を続けています。モビリティ分野においても車両とインターネットの通信はますます増加しており、それによって私たちも恩恵を受けるでしょう。私たちの目標は、乗用車において部分的および条件付き自動運転を実現するプロセスを加速することです。私たちの望みは、他の自動車メーカーにも利益をもたらすような市場の基準を打ち立てることです」


(出典:ボッシュ Webサイトより)

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