近鉄グループ、SkyDriveに出資 万博での空飛ぶクルマ実現を目指す
2022/4/11(月)
近鉄グループホールディングス株式会社(以下、近鉄グループ)は、株式会社SkyDrive(以下、SkyDrive)への出資を決定した。4月7日付のプレスリリースで明かしている。
近鉄グループは、運輸、不動産、流通、ホテル・レジャーなど暮らしにかかわる多様な事業を展開し、暮らしに新たな喜びや豊かさを提供することを目指している。一方、SkyDriveは、空飛ぶクルマの機体メーカーとして、日常の移動に空を活用することを目指し、2020年11月より大阪府が設立したラウンドテーブルの構成員として参加した。2021年9月には大阪府・大阪市と空飛ぶクルマ実現に向けた連携協定を締結している。
今回の出資の目的は、空飛ぶクルマの実現に向けた検討を加速するためだ。両社は現在、大阪エリアや伊勢志摩エリアなど近鉄の鉄道沿線地域やレジャー施設等を中心に、市場性調査やビジネスモデルなど、事業の成立可能性を検討する連携協定の締結を協議している。なお、近鉄グループは今後、SkyDriveをはじめとするさまざまな機体メーカーや関連する技術や知見を持つ企業と協業して、2025年の大阪・関西万博において空飛ぶクルマの実現を目指すと述べている。
▼関係者のコメント
■近鉄グループホールディングス株式会社 代表取締役社長 小倉 敏秀氏のコメント
近鉄グループでは、社会の構造が大きく変化する中、共創による豊かな社会の実現に向けた取り組みを進めています。このたび、国内で唯一有人飛行試験に成功し、「空飛ぶクルマ」のフロントランナーであるSkyDriveさんへ出資させて頂くことになりました。今後、鉄道など既存交通との結節による移動の利便性向上、離発着場を核としたまちづくり、観光・レジャー用途での観光地の魅力向上などを検討し、「空飛ぶクルマ」を通じた魅力ある社会づくりに貢献してまいります。
■株式会社SkyDrive 代表取締役CEO 福澤 知浩氏のコメント
近鉄グループさんとは、SkyDrive創業以来、空飛ぶクルマ実装に向けた議論や活動を一緒にさせて頂いています。2021年10月には、地域住民の方々の理解と社会受容性を高めるために、「空飛ぶクルマによるエアタクシー事業性調査」を共同で実施させて頂き、今回、出資頂く運びとなりました。近鉄グループさんは、運輸・ホテル・レジャー・流通などの領域で、地域の方々と直接接しながら、人々の暮らしに喜びや豊かさを提供されています。SkyDriveのビジョンである「空を、走ろう」が、近鉄グループさんの各領域とシナジーを生みながら広がっていくことを目指し、まずは、大阪エリアや伊勢志摩エリアにおける空飛ぶクルマの社会実装を目指して参ります。地域経済の発展ならびに、安全で楽しく便利な暮らしの実現に貢献できるよう精進して参ります。