ディスカッションで洗練されていく技術 ドイツ運輸デジタルインフラ省
2017/11/21(火)
ドイツ運輸デジタルインフラ省・車両安全先進技術担当Oliver Klockner氏(以下、オリバー氏)。国連欧州経済委員会(UN-ECE=United Nations Economic Commission for Europe)のワーキンググループの代表団にも所属しているオリバー氏に、今、ドイツで議論されている自動運転技術を支えるシステムや安全性について講演いただきました。
2016年11 月25 日、グランフロント大阪にてLIGARE ビジネスセミナーを開催しました。今回は「自動運転の今を知る」というテーマで、6 人の講師の方にご登壇いただき、自動運転は国内外でどこまで進んでいるのか、どんな技術が必要なのか、自動運転時代にはどんなモビリティサービスが必要なのかなどについてご講演いただきました。
[LIGARE vol.31 (2017.1.31発行) より記事を再構成]
国連欧州経済委員会(UN-ECE)は1947年3月、国連経済社会理事会の下部機関である地域経済委員会の一つとして設立されました。欧州を中心とし、米国、カナダを含む56か国が加盟し、70以上の国際専門機関やNGOが活動に参加しています。事務局所在地はジュネーブ。
先ほどのワーキンググループの話し合いをもとに決められた自動運転の分類はさらに5つあります。Assisted driving、Partially Automated、Highly Automated 、Fully Automated、Autonomous drivingのグループです。現在、公道を走っているのはAssisted drivingで、Partially AutomatedからHighly Automated 、Fully Automatedへの進捗がはかられています。
ドイツではすでに高速道路を使ったテストベッドが整備されています。クルマとクルマのコミュニケーションや、クルマとその他のモノとのコミュニケーションを対象に、自動運転車のテストが行われています。プロジェクトに参加している関係企業はいつでもこのテストベッドを使うことができます。
現在、Emergency Braking Systems(緊急ブレーキシステム)、Lane Keeping Assist(車線維持)、 Stability Control Lane Departure Warning(車線逸脱時の安定制御のための警報)などのアシスタントシステムがあります。
ドイツではヨーロッパ初となるRemote Controlled Parkingについて承認が下されました。車外に出てリモコンで駐車することができます。このシステムを利用するには、ドライバーがクルマの側にいることや、リモコンボタンから手を放すと即時に止まることなど、必須項目を取りまとめているナショナルガイドラインの手順に従う必要があります。
ドイツは20条に基づいて、ヨーロッパで初めて、レーンチェンジアシスタントシステムの型式承認を下しました。このレーンチェンジシステムはドライバーがいる状態で行われます。具体的には、方向指示器を出すことでレーンチェンジシステムがオンになります。この時に、ドライバーは後方と横を確認する必要があります。レーンの移動が終わると方向指示器をドライバーが元に戻します。操縦に関する機能は国連欧州経済委員会の規定79に基づいて型式承認が下されています。
2016年11 月25 日、グランフロント大阪にてLIGARE ビジネスセミナーを開催しました。今回は「自動運転の今を知る」というテーマで、6 人の講師の方にご登壇いただき、自動運転は国内外でどこまで進んでいるのか、どんな技術が必要なのか、自動運転時代にはどんなモビリティサービスが必要なのかなどについてご講演いただきました。
[LIGARE vol.31 (2017.1.31発行) より記事を再構成]
盛んなディスカッションで戦略を取りまとめているドイツ
オリバー氏は冒頭、「自動運転車とその技術はドイツにとっても大変重要なものになっています。ドイツでは2015年9月に自動運転、コネクテッド自動車についての戦略をとりまとめました。自動運転に関するワーキンググループのディスカッションが行われています」と述べました。すべてのワーキンググループは「Circle of State Secretary」というコーディネーションを担っている部門が統括しています。ワーキンググループは6つに分かれています。インフラについてのグループや、法整備に関するグループ、イノベーションについてのグループがあります。他にも、インターコネクションや、データセーフティ・データセキュリティ、社会との対話を担うグループがあります。国連欧州経済委員会(UN-ECE)は1947年3月、国連経済社会理事会の下部機関である地域経済委員会の一つとして設立されました。欧州を中心とし、米国、カナダを含む56か国が加盟し、70以上の国際専門機関やNGOが活動に参加しています。事務局所在地はジュネーブ。
先ほどのワーキンググループの話し合いをもとに決められた自動運転の分類はさらに5つあります。Assisted driving、Partially Automated、Highly Automated 、Fully Automated、Autonomous drivingのグループです。現在、公道を走っているのはAssisted drivingで、Partially AutomatedからHighly Automated 、Fully Automatedへの進捗がはかられています。
ドイツではすでに高速道路を使ったテストベッドが整備されています。クルマとクルマのコミュニケーションや、クルマとその他のモノとのコミュニケーションを対象に、自動運転車のテストが行われています。プロジェクトに参加している関係企業はいつでもこのテストベッドを使うことができます。
自動運転技術を支えるドライバーアシスタントシステム
クルマの自動化は数々のドライバーアシスタントシステムに支えられています。自動運転に伴う技術や知識を蓄積していくことは非常に重要です。アシスタントシステムは1980年代のABS(Anti-lock Brake System)やSpeed Limiterから始まりました。「今では多種多彩にわたるアシスタントシステムが装備されています」(オリバー氏)。現在、Emergency Braking Systems(緊急ブレーキシステム)、Lane Keeping Assist(車線維持)、 Stability Control Lane Departure Warning(車線逸脱時の安定制御のための警報)などのアシスタントシステムがあります。
ドイツではヨーロッパ初となるRemote Controlled Parkingについて承認が下されました。車外に出てリモコンで駐車することができます。このシステムを利用するには、ドライバーがクルマの側にいることや、リモコンボタンから手を放すと即時に止まることなど、必須項目を取りまとめているナショナルガイドラインの手順に従う必要があります。
ドイツは20条に基づいて、ヨーロッパで初めて、レーンチェンジアシスタントシステムの型式承認を下しました。このレーンチェンジシステムはドライバーがいる状態で行われます。具体的には、方向指示器を出すことでレーンチェンジシステムがオンになります。この時に、ドライバーは後方と横を確認する必要があります。レーンの移動が終わると方向指示器をドライバーが元に戻します。操縦に関する機能は国連欧州経済委員会の規定79に基づいて型式承認が下されています。