HacobuとBIPROGY、物流・輸配送領域における協業契約締結
2023/3/1(水)
株式会社Hacobu(以下、Hacobu)とBIPROGY株式会社(以下、BIPROGY)は、物流・輸配送領域における協業契約を締結した。2月27日付のプレスリリースで明かしている。
Hacobuは、企業や自治体の物流DXを支援するクラウド物流管理ソリューション「MOVO」とコンサルティングサービス「Hacobu Strategy(ハコブ・ストラテジー)」を事業展開している。2022年12月には、トラック予約受付サービス「MOVO Berth」の累計利用ドライバーの数が、日本のトラックドライバーの約半数※に相当する42万名を突破した。※ 国土交通省「物流生産性向上に資する幹線輸送の効率化方策の手引き」より2015年の従事者数 76.7万人を基に試算
一方で、BIPROGYは、トラック予約受付サービス「SmartTransport(スマートトランスポート)」を提供している。さらに、幅広い業種・業界でのシステム構築やサービス提供で得た知見やノウハウを基に、さまざまなユーザーやパートナー企業と共に社会課題を解決するビジネスエコシステムを創出・拡大している。くわえて、BIPROGYグループのEmellience Partners株式会社は、Hacobuの第三者割当増資を2022年11月29日に引き受け、4.9億円の出資を行った。両社は、物流・輸配送領域における社会課題解決の必要性、その手段として物流情報プラットフォームの展開が必要であることにおいて合意した。今回の協業契約の目的は、両社それぞれの強みを生かすことによって、物流の社会課題解決のスピードアップと両社の成長加速を実現することだ。併せて、両社は、資本提携によって、Hacobuの財務基盤を強化するとともに、中長期的な協力に向けたコミットメントを相互に確認している。
今回の資本業務提携では、BIPROGYが有する「SmartTransport」をHacobuへ譲渡し「MOVO Berth」に統合。さらに、Hacobuが有するクラウド物流管理ソリューション「MOVO(ムーボ)」をBIPROGYが販売する。また、Hacobuが強みを持つコンサルティングサービスと、BIPROGYが強みを持つシステムインテグレーションサービスの相互連携・データ活用による新たな価値創造を目指す。なお、両社は、両社の得意分野で連携することにより、SCMの最適化・標準化・省力化を図り、社会課題解決に向けたロジスティクス4.0※2 の取り組みを加速させていくと述べている。
※2 ロジスティクス4.0における変化は、IoTやAIなどによる省人化と標準化とされている(プレスリリースより)
▼関係者のコメント■Hacobu 代表取締役社長執行役員CEO 佐々木太郎氏のコメント
BIPROGYとHacobuが提供するトラック予約受付サービスは、持続可能な物流インフラの実現のために不可欠なデジタルソリューションです。今回の協業で両社の仕組みは統合され、ユーザーであるトラックドライバー、物流拠点の利便性が一気に高まります。また、大企業であるBIPROGYの事業をスタートアップであるHacobuが譲り受け、資本業務提携に至ったことは先進的な事例といえます。大企業とスタートアップの連携による成功事例が、日本には未だ少ない中、新しいオープンイノベーションの形を、BIPROGYと共に作ってまいります。
■BIPROGY 業務執行役員 佐藤秀彰氏のコメント
BIPROGYは、これまで長年にわたり顧客課題を解決し、社会や産業を支えるシステム構築および物流分野における、さまざまシステム開発・サービス提供を実施してまいりました。今回Hacobuとの協業契約により、先行するHacobuのMOVOサービスとコンサルティング力に加え、BIPROGYが得意とする物流基幹システム開発および他システム連携により、社会課題に向き合い新たな価値創造サービスの提供を目指します。
■Emellience Partners 代表取締役CEO 千葉真介氏のコメント “持続可能な物流インフラを創る”というHacobuのビジョンに共感し、共創的事業創出へ向けた出資を行わせていただきました。BIPROGYグループが目指す持続可能な社会の実現へ向け、Hacobuと共にビジネスエコシステムを構築し、物流DXサービスの創出に取り組んでまいります。