ホンダ、中国でコネクテッド推進の合弁会社設立
2020/6/11(木)
本田技研工業株式会社(以下、ホンダ)の中国現地法人・本田技研工業(中国)投資有限公司は、Neusoft Reach Automotive Technology(Shanghai)Co., Ltd.(ニューソフト リーチ 以下、Neusoft Reach)との合弁で、Hynex Mobility Service Co., Ltd.(ハイネックス モビリティ サービス 以下、Hynex Mobility Service)を設立した。中国市場向けにHondaの車載コネクテッドシステム「Honda CONNECT(ホンダ コネクト)」を主体にコネクテッドサービスを進化させ、ユーザー体験に新たな価値の提供を目指す。
ホンダは、中国での独自のスマートモビリティ体験の実現に向け、電動化やコネクテッドカー領域の取り組みを加速させている。特にコネクテッドサービスは、Honda CONNECTを今後のモビリティ価値向上に不可欠な重要プラットフォームと位置づけており、次世代Honda CONNECTは、「もっとつながる」、「パーソナルアシスタント」、「アップデートを通じて常に愛車が成長する」の3つを、進化ビジョンのコンセプトに掲げている。今回これらのビジョンを早期実現するため、Neusoft Reachと共同で、Hynex Mobility Serviceを設立するに至ったという。ホンダの発表によると、合弁のパートナーであるNeusoft Reachは、ソフトウエア領域を強みをに、AIやビッグデータなどの新たな技術を融合させ、新たな価値を提供する企業。ICV、自動運転、電動車パワートレーン、モビリティサービスおよび、コネクテッドサイバーセキュリティ領域など、次世代自動車に向けた商品、技術、サービスおよびソリューション全般の提供に取り組んでおり、ホンダが中国で質の高いコネクテッドサービスをスピーディに提供するために不可欠な協業パートナーだとしている。
新会社Hynex Mobility Serviceは、両社の持つ強みやリソースを相互に活用するために設立した。Honda CONNECTを主体とする次世代コネクテッドサービス事業の戦略を立案するとともに、それに伴う開発・提供を実施。また、ビッグデータやAIの活用により革新的なモビリティサービスの実現を目指し、関連技術の開発およびサービスの提供を行うとのことだ。
新会社の資本金は3億人民元で、出資比率はホンダの中国現地法人が51%、Neusoft Reachが49%となる。新会社は遼寧省大連市に本社を置き、7月1日から事業運営を開始する予定だ。
■本田技研工業(中国)投資有限公司 総経理 井上 勝史 氏のコメント 「Neusoft Reachとの戦略的なパートナーシップのもと、次世代コネクテッドサービスに向けた進化を加速できることを大変うれしく思います。ホンダは、すべての人に『生活の可能性が拡がる喜び』を提供するというグローバルビジョンに基づき、中国における『移動』と『暮らし』の価値創造によってFUNTEC WORLDを実現してきました。その過程で、Neusoft Reachとはこれまでにも電気自動車の研究開発や、モビリティシェアリングなどの分野で、良好な協業基盤を築いています。今回新たに、次世代コネクテッドサービスの分野でも協業し、お互いの強みを活かして、FUNに溢れたモビリティ新価値の創造を加速します。」
■Neusoft Corporation 総裁・Neusoft Reach 董事長 王 勇峰 氏のコメント 「Neusoft Reachは設立以来、『ソフトウエアを通じてクルマに新価値を提供する』という目標のもと、自動車産業技術にイノベーションと変革を起こしてきました。また、数年来、Neusoft Reachは、電気自動車の開発やモビリティシェアリング事業、今回のコネクテッドサービス事業に至るまで、様々な分野でHondaとの協業を深化させてきました。今後、Neusoft Reachは、コネクテッドサービスのソフトウエア研究開発における強みを発揮し、ホンダと共に、さらなる移動の可能性を広げて参ります。」