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舟屋の里を走る グリーンスローモビリティ  持続可能な交通システムに

2018/12/20(木)

「舟屋の里」として知られる伊根町。 近年は観光振興が盛んな一方、少子高齢化が進んでいる

11月1日から30日にかけ、京都府与謝郡伊根町において、グリーンスローモビリティ(電動小型低速車両)を活用した実証実験が行われた。昨年7月にも実施され、今回が2回目。今年はデンソー株式会社のICT技術を活用したロケーションシステム・予約システムやキャッシュレス決済など、より便利な移動手段の確立に向けた意欲的な取り組みが目立った。地域に根ざすモビリティサービスの取り組みとはーー

伊根町の抱える課題

伊根町は丹後半島の北東部に位置する町だ。その中でも伊根浦地区は、重要伝統的建造物群保存地区に指定され、230の舟屋が軒を連ねる観光地で、「舟屋の里」として知られる。近年では観光振興が進んでおり、昨年の入込客数は31万人に達した。外国人観光客も中国・台湾を中心に増加傾向にあるという。

一方、住民の生活に目を向けてみると、少子高齢化・過疎化が進んでおり、高齢化率46%は京都府内で最も高い水準にある。伊根町長の吉本秀樹氏(以下、吉本町長)は「買い物や通院、役場への往来等々、交通弱者である高齢者の足の確保が大きな課題である。そして町内は小集落が点在しており、それをつなぐ交通手段の確保にも苦労している」と課題について語った。

前述の観光客の増加についても良い面ばかりではなく、課題はある。国内の観光客は自家用車で訪れるのが主であるが、昔ながらの街並みが残る伊根町は幅の狭い道路が多く、そこに自家用車や路線バス等が混在している状況だ。また、外国人観光客については、鉄道やバスを乗り継ぎ伊根にやってくる。しかし、伊根町内は徒歩で散策するには少し広い。

吉本町長は、「こうした一連の課題を今回のグリーンスローモビリティの導入で一体的に解消できないかという思いで今回の実証実験に取り組む」と決意を示した。地域住民の日常生活と観光客の需要に対応した、かつ安全性の高い交通システムとして期待されているのだ。

伊根町長・吉本秀樹氏




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