JPR、共同輸送マッチング「TranOpt」を強化 ルート非開示検索や中継輸送に対応
2025/10/3(金)
レンタルパレット大手の日本パレットレンタル(以下:JPR)は、共同輸送マッチングサービス「TranOpt(トランオプト)」をバージョンアップした。自社の輸送ルート情報を開示せずにマッチング候補を探せる新機能や、近年普及が進む中継輸送に対応した検索機能を搭載。システムの機能強化とコンサルティング支援を両輪に、荷主企業の共同輸送導入を伴走支援する。
JPRが提供する「TranOpt」は、多数の企業の輸送ルートをデータベース化し、AIが最適なマッチング候補を提案するサービスだ。今回のバージョンアップでは、利用企業の多様なニーズに応えるための新機能が追加された。
最大の目玉は、自社のルート情報をシステムに登録・開示することなく、共同輸送のマッチング候補を調査できる「プライベートなワンショット・マッチング」機能である。企業の機密保持規定などにより外部システムにルート情報を登録できないケースや、地点情報から自社が特定されるリスクを避けたいといったニーズに対応。情報開示のリスクなく、共同輸送の可能性を探れるようになった。
また、長距離輸送のドライバー負担を軽減する「中継輸送」に対応した機能も新たに追加。希望する輸送ルート上にある中継拠点を検索できるようになり、より柔軟で持続可能な輸送計画の立案を支援する。このほか、登録されているルートに対して運送会社が直接見積もりを提案できる機能も加わり、マッチングの機会を広げた。
さらにJPRは、システムの提供だけでなく、導入に伴うコンサルティングやサポートメニューも提供する。共同輸送の検討にあたり、多くの企業が「自社の輸送データが整理されていない」「相手企業との調整方法がわからない」といった課題に直面している。JPRは、データの名寄せ(同一の拠点に複数のコード番号を付番しているケース)といった事前準備から、マッチング後の当事者間のコミュニケーション支援、テスト輸送の実施まで、実運行に至るプロセス全体をサポートする。
システムによる効率的なマッチングと、専門家による手厚い伴走支援を組み合わせることで、JPRはより多くの企業が共同輸送を実現できるよう後押ししていく考えだ。