ベテラン指令員再現へ JR西日本ら、運転整理AI化に向け共同開発
2023/5/25(木)
株式会社オルツ(以下、オルツ)と西日本旅客鉄道株式会社(以下、JR西日本)は5月24日、運転整理のAI化に向けた開発を共同で取り組むと発表した。
株式会社JR西日本イノベーションズは2020年、オルツに出資し、出資に基づく業務提携によりJR西日本グループの保有する技術ノウハウのAI化に取り組んできた。その一つとして、運転整理を行うベテラン指令員の思考、および判断のデジタル化の実現可能性を検証している。さらに、2022年度は、JR西日本管内の実在する線区・実在するダイヤのデータを用いて、列車の運行乱れが発生した際に自動で運転整理を行うためのAI学習モデルを検証してきた。今回の取り組みでは、同モデルの検証フェーズから製品開発フェーズに移行し、JR西日本主導のオルツとの共同開発をさらに加速させていくという。これにより、オルツの持つP.A.I(パーソナル人工知能)※を組み合わせたベテラン指令員の運転整理を再現し、さらなるダイヤ復旧の質向上を目指す。
※ 私たち自身の意思をデジタル化し、それをクラウド上に配置してあらゆるデジタル作業をそのクローンにさせることを目的としたAI。(プレスリリースより)
なお、JR西日本は、将来的に、オルツと開発した技術を社会実装していくことで、JR西日本エリア内にとどまらず、他交通事業者の課題解決にも貢献したいと述べている。