ニュース

国交省が交通空白解消の官民プラットフォーム、連携後押し

2024/9/4(水)

交通空白解消プラットフォームの概念図

交通空白解消プラットフォームの概念図

国土交通省は9月4日、「交通空白」解消本部の第2回会議を開催し、本部の下に自治体や交通事業者、企業による「交通空白解消・官民連携プラットフォーム」を発足させる方針などを明らかにした。「本部」は2024年7月、国交相を本部長として設立された。タクシーやライドシェア、オンデマンド交通などの導入により「地域の足」「観光の足」の交通空白を「異例の早さ」で解消することを目指す。

「本部」が新設する「プラットフォーム」は課題解決に向けた自治体・交通事業者・企業間のマッチング後押し、協業推進などを予定。具体的な取り組みとして、地域のタクシー会社複数社の配車を一元的なシステムで管理する最適供給や、複数自治体によるタクシーなどの共同運行を考えている。

7月の本部発足時に課題としていた、ライドシェア導入未着手の約600自治体での「地域の足」導入について317自治体の首長などに働きかけた結果、136自治体が取り組みを始めることを決めたなどの成果を発表した。
「地域の足」導入の例

「地域の足」導入の例


「観光の足」導入では、地方の空港・駅といった「主要交通結節点」約700カ所のうち主要鉄道駅110、空港27、港湾12の計149カ所で交通空白の課題があることが判明したという。うち58カ所を「先行的に解決を図る交通結節点」としてライドシェアや二次交通サービス導入を検討・推進する。
「観光の足」導入の例

「観光の足」導入の例


また、「日本版ライドシェアのバージョンアップ」についてイベント開催時の供給拡充や災害時活用、貨客混載、タクシー以外の交通事業者参入検討といった課題を年内に取りまとめていく。

タクシー・宅配事業といったドライバー不足が取り沙汰される業界間の「ドライバーシェア」についても事業者と検討する。

国交省は交通空白解消などを含む「地域交通のリ・デザイン」関連支援の2025年度予算要求を24年度比約28%増の274億円とした。「待ったなしの課題」として地域交通に取り組む方針。

(図表の出典は全て国交省資料)

get_the_ID : 231429
has_post_thumbnail(get_the_ID()) : 1

ログイン

ページ上部へ戻る