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JTBと未来シェア提携 「観光型MaaS」のオペレーターを目指す

2019/3/25(月)

株式会社 JTB(以下、JTB)は、オンデマンド・リアルタイム配車サービス「SAVS(Smart Access Vehicle Service)(※)」を提供する株式会社未来シェア(以下、未来シェア)と資本業務提携を締結したと発表した。これにより、両社は、未来シェアの持つ SAVS の技術を活かした「観光型 MaaS」の本格普及により、観光地や地域が抱える社会課題を解決し、地域の活性化を目指す。
※SAVS:Smart Access Vehicle の略称。デマンド型タクシーと乗合い型路線バスの長所を融合し、ルートを固定せず需要に応じて乗合車両を走行させるシステムで配車指示や走行ルートの判断をAIによりアルタイム処理する技術。

提携の背景

少子高齢化に伴い、特に地方の交通路線では、運転手不足が深刻な社会課題となっている。一方、増加する訪日インバウンド観光客や旅行ニーズが多様化していて、観光目的地とバス停が離れていたり、少ない運行ダイヤに縛られ観光時間が限られてしまうという課題がある。車も「所有から利用へ」という消費者の志向変化やサブスクリプションビジネスが広がっている。これらの社会の変化や課題の解決に向けては、シームレスな交通社会を実現するモビリティサービスプラットフォームMaaSの開発が進んでいる。

そのような中、未来シェアは、独自の高度な運行管理のプラットフォーム「SAVS」を開発していて、JTBと共に、AI を活用したデマンド型の乗合いタクシーによる交通課題の解決に向けた実証を、外国船が寄港する港や観光地で行っている。長野県諏訪市、鳥取県境港市、福島県会津若松市、静岡県静岡市においてはすでに実証済みだ。

また、2019 年度中には、政府方針により相乗りタクシーが解禁となることもあり、未来シェアの持つ「SAVS」の技術が、「観光型 MaaS」を進める上では、重要となる。

提携の目的と取り組み

「観光型 MaaS」は、駅や観光拠点からのラストワンマイルの移動の為の利用が主体となることから、短期間、特定エリアで宿泊予約と同時にアクセスも自由に選べるようなパッケージ化や利用期間や区間に合わせた周遊パスの導入、更に交通以外の観光情報(宿泊、体験、入場、食事等)の予約決済もつなぎ合わせることで周遊を促進する。「観光型 MaaS」の導入により、インフラを整備することで、利用者の満足度向上と観光消費額拡大を図り、「住んでよし、訪れてよし」の地域づくりを目指す。

今後の取り組み
・これまでの実証実験のノウハウを活かし、外国船が寄港する港での「クルーズ型 MaaS」の推進
・MICE や大型イベントなどの短期間で一時的な交通課題に対応することが可能な「イベント型MaaS」の推進
・他の MaaS プラットフォーマーと「観光型 MaaS」領域の連携
・観光客の 2 次・3 次交通をオンデマンドに提供することにより集積されるビッグデータを活用した観光地のマーケティング

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