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川崎重工ら3社、自動搬送ロボットの実証実験の詳細検討開始に合意

2021/9/9(木)

川崎重工業株式会社(以下、川崎重工)は、株式会社ティアフォー(以下、ティアフォー)、損害保険ジャパン株式会社(以下、損保ジャパン)と共に、「自動搬送ロボット領域における協業に向けた実証実験の詳細検討に関する覚書」を締結。さらに、自動搬送ロボットの共同開発およびサービス構築における連携を視野に入れた実証実験の詳細検討を開始することに合意した。川崎重工が8月31日付のプレスリリースで明かしている。
日本では、高齢者人口の増加やドライバー不足などが社会課題となっており、ラストワンマイル配送のさらなる効率化が求められている。これら社会課題の解決策として、各社は自動運転技術の実用化に取り組んできた。

川崎重工は、荒れた路面や段差のある道路でも安定して走行できる自動搬送ロボットを開発している。このロボットは、ロボティクスおよびモーターサイクルや多用途四輪車のオフロード走行技術の知見を生かしたものだ。

ティアフォーは、オープンソースの自動運転OS「Autoware」の開発をリードし、自動運転技術を用いたサービスの実現に向けて研究・開発中だ。その一環として、自動搬送ロボットに転用可能な自動運転技術の開発をしている。今回の実証実験で行う、自社開発以外のロボットを活用した実証実験の検討は、ティアフォーとしては初めての取り組みだ。

損保ジャパンは、「自動運転専用保険(実証実験向けオーダーメイド型)」を提供している。この保険では、交通事故の削減や中山間部における移動手段確保など、社会課題解決の手段として期待されている自動運転技術開発を支援している。

3社は、ラストワンマイルにおける物流課題の解決に向けた自動搬送ロボットの活用可能性を模索するための協力体制を構築する。さらに、地域間における人手を介さない配送を目的とした実証実験を行う。

具体的には、川崎重工の自動搬送ロボットにティアフォーの自動運転技術を組み込んだ。この車両を使い、ラストワンマイル配送事業の事業性・技術性を検証するため、実証実験の詳細に関し、共同で検討を行う。

なお、3社は、同覚書に基づいて実証実験の詳細を検討していくという。また、自動運転社会におけるさまざまなユースケースを検証し、社会全体のラストワンマイル課題の解決に幅広く取り組んでいくと述べている。

各社の役割


(出典:川崎重工 Webサイトより)

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