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塩尻市で自動運転タクシーの公道モデルを検証 複数台の遠隔監視も

2021/2/12(金)

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使用した実証実験車両

一般財団法人塩尻市振興公社やアイサンテクノロジー株式会社ら6社は、「塩尻型地域新MaaS×自動運転実証プロジェクト」において、タクシー型乗用車を用いた「自動運転」公道モデルの実証実験を1月12日から1月20日にかけて実施した。なお、同プロジェクトは経済産業省の地域新MaaS創出推進事業の一つ。

長野県塩尻市は、2つのJR駅を中心にそれぞれ形成された市街地と、その周辺に点在する農山村地域からなるコンパクトな田園都市で、コミュニティバスを中心とした地域公共交通が運用されている。しかし昨今、ドライバーの担い手不足や、移動ニーズと路線・ダイヤとの乖離などの課題があり、改善が求められている状況だ。

このプロジェクトでは、タクシー型乗用車を用いた実証実験を通して、将来の自動運転Level4の実装を目指した実用的な取り組みを積極的に行った。参画したのはは、塩尻市振興公社、塩尻市、アイサンテクノロジー、ティアフォー、損害保険ジャパン、KDDIの6社だ。

実証は、1月12日から1月20日の間に乗用車タイプの車両3台を利用し、1:2遠隔監視型自動走行※1(Level2)を公道で実証し、安全な運行の条件(ODD)、遠隔監視技術の実用性、安全性向上に必要な対策を継続的に検証した。
※1 1人の遠隔監視・操作者が2台の無人自動運転車両を運行すること。また、1人の遠隔監視・操作者が1台の無人自動運転車両を運行する場合は1:1遠隔監視型自動走行とする。

使用した車両には、ティアフォーの自動運転ソフトウェア「Autoware」と事前に作成した高精度3次元地図をベースに自己位置推定、障害物認識などの機能を実装した。

走行経路は以下2種類で、東京都内から自動運転タクシーのトラブルを遠隔でサポートをしながら実証を行った。
(1)塩尻市役所ルート:塩尻駅⇔塩尻市役所(約1.0km)
遠隔監視自動運転(Level2/1:1遠隔監視型自動走行および1:2遠隔監視型自動走行)
非遠隔監視自動運転(Level2)
(2)ワイナリールート:塩尻駅⇔桔梗ヶ原ワイナリーエリア(約6.7km)
非遠隔監視自動運転(Level2)

また、自動運転走行を支える「Level Ⅳ Discovery※2」ソリューションの各種サービスの導入や、5Gの利用検討およびITSスマートポールと連携したインフラ協調技術との連携を各パートナー企業と進めた。
※2 「Level Ⅳ Discovery」は、損害保険ジャパン株式会社、株式会社ティアフォー、アイサンテクノロジー株式会社が共同開発するインシュアテックソリューション。自動運転の走行前・走行中・トラブルまでを総合的にサポートすることで安全を支え、安心を提供する。

今回の検証結果を踏まえ、来年度に向け更に技術レベルを引き上げた走行の実現と将来の実用化を見据えた取り組みへと繋げる方針だ。

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1:2遠隔監視型自動走行の様子


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東京都内より自動運転タクシーのトラブルを遠隔サポートする様子

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