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KPMG、自動運転車対応指数を発表 オランダが2年連続首位、アジア勢のトップは!?

2019/2/19(火)

KPMG インターナショナル(チェアマン:ビル・トーマス)は、今回で2回目となる2019年自動運転車対応指数(Autonomous Vehicles Readiness Index、以下 AVRI)の調査結果を発表した。調査の結果、昨年に続き、オランダがランキングの首位となり、シンガポール、ノルウェー、アメリカ、スウェーデンがそれに続いた。KPMG インターナショナルのグローバルインフラストラクチャ責任者である Richard Threlfall 氏は、「この結果は、これらの国の政府が輸送の近代化を奨励し、無人車やトラックのイノベーションがコミュニティに対して真の利益をもたらすことに注力しているという実態を表しています」と述べた。
本調査結果の主な結果は次のとおり。
・オランダが2 年連続で首位
・北欧勢が上位にランクイン
・アジアからのトップ 10 入りはシンガポール(2 位)と日本(10 位)のみ
・ノルウェー、フィンランド、イスラエル、チェコ、ハンガリーの 5 ヵ国が新たにランクイン
・2019年より、新たに25ヵ国の消費者の意見調査を追加
・日本は前年度から 1 ランクアップの総合 10 位へ。高齢化による潜在的な可能性と、2020 年のオリンピックに向けた自動運転車(以下、AV)化の加速に期待

トップランクの国のハイライトは次のとおり。
・2年連続で首位のオランダでは、アムステルダムからアントワープ(ベルギー)、ロッテルダムからルーア渓谷への主要路線で、100 台を超える無人トラックの小隊を運行させる計画があり、近隣国と協力して貨物用AV技術を導入する予定。
・一流大学の研究効果で2位にランクされたシンガポールは、非常に湿った熱帯の気候を再現するため、信号機、バス停、高層ビル、そして降雨機を備えた自動運転車の試験場を建造した。

■自動運転車に最も適した国

AVRI によると、AVの将来のために最も準備ができている国のランキングは次のとおり。
国名 2019 年 2018 年 国名 2019 年 2018 年
オランダ 1位 1位 イスラエル 14位
シンガポール 2位 2位 オーストラリア 15位 14位
ノルウェー 3位 オーストリア 16位 12位
米国 4位 3位 フランス 17位 13位
スウェーデン 5位 4位 スペイン 18位 15位
フィンランド 6位 チェコ 19位
英国 7位 5位 中国 20位 16位
ドイツ 8位 6位 ハンガリー 21位
アラブ首長国連邦 9位 8位 ロシア 22位 18位
日本 10位 11位 メキシコ 23位 19位
ニュージーランド 11位 9位 インド 24位 20位
カナダ 12位 7位 ブラジル 25位 17位
韓国 13位 10位

2019 年に新たにランクインした5ヵ国

1.ノルウェー(3位)
ノルウェーは公道でのAV実証実験を合法化し、事業者による小規模自動運転バスサービスを開始しています。また、2019年には自動運転タクシーの実証実験を予定している。
2.フィンランド(6位)
フィンランドは、冬季にAVを稼働させることと、自動運転バスによるサービスに焦点を当てている。また、道路上の黄色い線をAVが認識しやすい白色に塗り替えるなど、インフラ整備も進む。
3.イスラエル(14位)
イスラエルのAV分野における強みは輸出重視の技術セクターにある。これは、業界のパートナーシップや投資および本社の具体的な施策だけでなく、同国の主要技術およびイノベーションの柱を最大化するのに役立っている。
4.チェコ共和国(19位)
実証実験に対する国の最高評価を得た新しい自動運転車テストサイトが、現地自動車メーカーの評価に基づいて構築された。
5.ハンガリー(21位)
法律の改正、新しいテストコースでの商業用実証試験、そして活発なスタートアップコミュニティの存在などが際立っている。

■世論調査からみられるAV化に対する複雑な思い

KPMG では、今年新たに、AVに対する消費者感情をより理解するための消費者意見調査プロジェクトを実施した。調査結果は、消費者がAVに対して関心度の低い国、インド(24位)やメキシコ(23位)等の間の相関関係を明らかにしているという。これについてThrelfall氏は、「最終的には、消費者が AV(自動運転車)の採用を加速させるでしょう。消費者が広く受け入れ、AV を使用するという意志がなければ、自動運転車市場を発展させ、莫大な利益を実現することは困難となるでしょう。発展途上国の消費者は先進国の伝統的なインフラを飛び越えて、AV を受け入れる意欲を示しています。インフラが整備されている国々は、AV に対してより多くの曖昧さを示しており、それは AV の採用を遅らせる可能性があります」とコメントした。

■日本に関する調査結果

日本は技術とイノベーションに注力しており、AV関連の特許取得件数や、通信、道路物流インフラなどの分野で高いスコアを示しています。日本でのAVの利用は、地方を中心に人口の 4分の1が 65歳を超えるという急速な高齢化社会の中で、事故や混雑の緩和、移動効率の向上、高齢者のための移動機会の提供がフォーカスされている。また、2020 年に行われる東京オリンピックを機に、自動運転の実用化が今後数年の間で加速される可能性がある。

・AVRIについて
自動運転車対応指数(AVRI)は、世界 25 ヵ国の自動運転車に対する備えに関する度合いを測定した指数であり、各国の AV 技術への備えと受容性を理解することを目的に、さまざまな情報源から抽出した 25 個の個別指標を 1 つのスコアにまとめた複合インデックス。経済的規模と自動運転車の採用の進捗状況に基づいて、25 ヵ国を AVRI の対象としている。評価は 4 つの指標(1. 政策と立法、2. テクノロジーとイノベーション、3. インフラストラクチャ、4. 消費者の支持)の中の 25 の異なる要素について行われる。各指標は、国全体のスコアを計算する際に同じ比重を持ち、一次データと二次データの組み合わせで構成されている。

この調査レポートでは、デジタルネットワークや道路インフラストラクチャなど、自動車内外の両方で使用されるテクノロジーを指すために、AVと略される「自動運転車」という用語を使用している(当記事でもその表現に即して記載)。また、ここでいう AV とは、自動運転車を使用して、人が介入することなく従来の車でできることすべてを実行できる車を指す。これは「レベル 5 オートメーション」とも呼ばれ、車は完全に自動で運転され、運転者が乗客になる。なお、この調査レポートでは自動運転バスとトラックも対象としている。

なお、KPMGによると、AVRI の主な利用者は、輸送とインフラストラクチャを担当する公的機関だという。また、道路輸送に関連している、あるいはそれを利用している他の公共および民間の組織にとっても興味深いものになる、としている。

・消費者意見調査の方法
ESI ThoughtLab の協力の下、25 ヵ国それぞれの消費者に対し、一般の人々が AV を利用できるようになった際の一般的な人々の態度と利用の可能性を探っている。調査には、標準的な人口統計学的な質問だけでなく、消費者の意見や自動運転車に乗る意欲をより理解するための質問も含まれている。さらに、この調査には、ライドシェアの使用方法やその他のMaaSの選択肢に関する質問も含んでいる。

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