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三菱重工、水蒸気電解技術開発のアドヴァンスド・アイオニックス社に出資

2023/8/24(木)

アドヴァンスド・アイオニックス社の
電解装置

三菱重工業株式会社(以下、三菱重工)は8月17日、電力消費を抑えつつ水素製造を行う水蒸気電解技術を開発する米国のアドヴァンスド・アイオニックス社(Advanced ionics)への出資を発表した。

今回の出資は、米国三菱重工業(MHIA)を通じ、ビーピーベンチャーズ社(bp Ventures)、クリーンエナジーベンチャーズ社(Clean Energy Ventures)などとともに実施したものだ。

アドヴァンスド・アイオニックス社は、低温の水蒸気(100℃~)を利用することで、従来の水電解装置より30%以上少ない消費電力での水素製造を可能とする水蒸気電解装置を開発している。

また、同装置で使用する低温の水蒸気は、工業廃熱を使って製造可能だ。そのため、工業廃熱があり、かつ水素を利用する鉄鋼、アンモニア製造、精油所などのプラントにおける高効率の地産地消型脱炭素ソリューションとしての活用が期待されている。

くわえて、同装置には、将来的に原子力発電所や地熱発電所、太陽熱発電所からの熱と電力を用いた高効率な水素製造にも適用できる可能性を秘めているという。アドヴァンスド・アイオニックス社は、今回調達した資金を活用し、商用化に向けた実証を加速させる予定だ。

なお、三菱重工グループは、今回の出資を通じ、水素バリューチェーンの多様化につながる将来の革新的代替技術の1つとしてアドヴァンスド・アイオニックス社の取り組みを支援する。そして、三菱重工グループが戦略的に取り組むエナジートランジション事業の強化につなげていくと述べている。

(出典:三菱重工 Webサイトより)

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