相乗りタクシーで通勤、三井住友海上らが実験開始 渋滞緩和や事故減への有効性検証
2020/2/21(金)
三井住友海上火災保険株式会社(以下、三井住友海上)、MS&ADインターリスク総研株式会社(以下、MS&ADインターリスク総研)、大和タクシーコールネット株式会社(以下、大和タクシーコールネット) 、株式会社クスリのアオキ(以下、クスリのアオキ)、株式会社未来シェア(以下、未来シェア)の5社は、デマンド交通を利用した「相乗り通勤」の実証実験を2月20日から開始した。
この実証実験は、金沢市、小松市および周辺自治体で地域事業者が連携し、三井住友海上のマイカー通勤者を対象とした「相乗り通勤」を行うもの。マイカーの代替手段として、デマンド型のタクシー相乗りを出退勤時に利用する。都市部の渋滞緩和などの社会課題の解消や、交通事故減少への有効性を検証する取り組みだ。5社が共同で発表したプレスリリースによると、各社の役割は以下の通り。
(1)三井住友海上: 実証実験の実施主体 計画 企画・立案、運営事務局、保険商品の提供(事故対応を含む)、ドライブレコーダーの提供、実証実験の検証等。
(2)MS&ADインターリスク総研: 三井住友海上の運営支援、本実証実験に関わるリスクの予測・評価・分析、リスク 軽減 のアドバイス等
(3)大和タクシーコールネット: 実証実験で利用するタクシーの配車業務等
(4)クスリのアオキ: 「相乗り通勤」利用メリットの提供 実証実験の参加者が同社の店舗を利用した場合に特別ポイントを還元
(5)未来シェア: 同社のデマンド交通システム「SAVS」を利用して 、AIによる配車計画 ・推奨走行ルートの作成を支援
実証実験の背景について、地方の中核都市におけるマイカー利用率の高さ、そしてその結果引き起こされる慢性的な交通渋滞があるという。また、マイカー通勤は、事故リスクや法的リスク、風評リスクなど、さまざまな課題も抱えている。これらの課題を解決する打開策として、「相乗り通勤」がある一方、マイカー通勤に比べ柔軟性や利便性が低いという課題があった。そのため、今回実証を行う5社は、相乗り通勤にデマンドシステムを組み込み、その有効性を検証する方針だ。