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復興庁、東北と関西を結び「移動」について考える「おでかけソン」を開催

2018/11/30(金)


移動問題を「自分ごと」として捉える

これらの講演をインプットトークとして、チームに分かれアイデアワークとディスカッションが行われた。2日目には各チームによるアイデア発表が行われ、「タクシーの相乗りなど、価値に基づいてポイントを設定する」、「人口5万人規模のまちを想定、イラストでわかりやすく、おでかけの大切さを認知させる」、「必要最低限のみの移動で我慢している移動困難者が、『気兼ねなく』娯楽のための外出を出来る仕組みを作る」、「バリアフリーに関するデータを集めて、いつかは販売もするというビジョンを描く」、「収集したデータから、乗り合いバスのルートを提案したり、ツアーを企画したりするのに役立てる」など、さまざまな意見が出た。

 
2日にわたり、移動の問題について考え、ディスカッションを行ってきたことに対して、村島氏は「参加したみなさんが『自分ごと』と捉えてくれたのは大きな一歩。全く考えたことがない人たちに考える場をつくることができ、種まきができた」と共創イベントへの手応えを述べた。布田氏は、「移動支援は『かわいそうな人』を助けるイメージがあるかもしれないが、必ずしもそうではない。困った人を見かけたら手助けし、助けを求めることも自然にできればいい。『お互い様』が少しずつ社会の中に広まっていけばいいと思う」と移動支援が活動としてではなく、お互いに思いやる気持ちから広がっていくことを願った。

参加者からは、「先週、高校の文化祭で道案内アプリを作ったが、健常者しか想定できていなかった。この2日間を来年の参考にしたい」、「行動に移さなくても、声がけからやっていく、それがお互い様につながるのでは」とイベントに参加して気づきを得たという感想が挙げられた。

復興庁の寺本参事官は最後に「素晴らしいアイデアがたくさん出た。関西も、阪神大震災や南海トラフなど、他人事ではない。このアイデアがどう使われるのかという点も含め、引き続きReraの活動に関心を持ち、東北にも関心を持ってほしい」とイベントの参加者のみならず、社会が移動問題に目を向けるべきだと結んだ。

以下のファイルは、復興庁が11月17~18日にかけて、大阪市中央区のThe DECK(ザ・デッキ)にて地域づくりハンズオン支援事業である「東北と関西を結び、『移動』について考える『おでかけソン』」の当日発表されたアイデアとその成果物の一部をオープンデータとして活用できるようダウンロード可能にしたものです。

「広告案」のシリーズは、移動に困っている人がいるということを知ってもらうため、その支援団体であるReraを主体として以下3点に焦点を当てた広告案となっています。
・「移動の担い手募集」(PDF 790KB / Word 607KB)
・「活動への寄付」(PDF 609KB / Word 531KB)
・「自分ごととして考える」(PDF 846KB / Word 620KB)
連絡先を載せるなど、ポスターを見て興味を持った人が移動支援団体に連絡できるような工夫も取り入れられています。

・おたがいさマッチング(PDF 4,975KB)
地域にライドシェアサービスが導入されても、インターネットに日頃触れていない層には情報が届かないという問題があります。そこで、インターネットで情報を集めるのが困難な高齢者に訴求するため、紙媒体のポスターを作成したものです。イラストでわかりやすくすることを心がけていて、一方が常に供給、需要ではなく、双方によい影響を与え合う「おたがいさま」になればいいなという思いを込めて作成されたものです。

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