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新潟県小千谷市、AIオンデマンド交通「イコテ」の運行開始 循環バスに代わる新たな足に

2025/10/8(水)

新潟県小千谷市は、2025年10月1日からAI(人工知能)を活用したオンデマンド交通「イコテ」の本格運行を開始した。利用者の予約に応じてAIが最適なルートをリアルタイムで算出するもので、9月末で運行を終了した循環バスに代わる新たな地域の足となる。利用者の利便性向上と、持続可能な地域公共交通の実現を目指す。

「イコテ」は、従来の定時定路線型のバスとは異なり、決まった運行ルートや時刻表を持たない予約型の乗合交通サービスである。利用者が専用アプリまたは電話で乗車予約をすると、AIがリアルタイムで最適な運行ルートを計算し、車両を配車する。乗降場所は、市内に約130箇所設定された仮想バス停「乗降ポイント」で、利用者は現在地近くのポイントから目的地近くのポイントまで効率的に移動できる。

このシステムの導入により、利用者はバスの時刻表に合わせる必要がなくなり、自身の都合に合わせて移動できるため、利便性が大幅に向上する。また、AIが需要に応じて車両を効率的に運行させることで、利用者のいない区間を走行する非効率をなくし、持続可能な公共交通システムの構築が可能。

運行時間は午前8時30分から午後6時まで。運賃は中学生以上500円、小学生・障がい者は
250円の均一料金で、乗継割引の適用もある。決済方法は現金、クレジットカードのほか、PayPayやd払いなど10種類のコード決済にも対応し、キャッシュレス化を推進している。

サービス名は公募によって決定され、小千谷地域の方言で「行こうよ」を意味する「行こて」から名付けられた。運行開始に先立ち9月30日に行われた出発式で、宮崎市長は「市民の暮らしに寄り添う足として末永く愛され、小千谷に新たな風を吹き込む地域交通となることを祈っている」と期待を述べた。

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