パワーエックス、損保ジャパンと資本業務提携 持続可能な社会実現へ
2023/1/19(木)
株式会社パワーエックス(以下、パワーエックス)は、損害保険ジャパン株式会社(以下、損保ジャパン)と、資本業務提携を2022年12月から開始した。1月18日付のプレスリリースで明かしている。
カーボンニュートラルの実現に向けて、再生可能エネルギーの主力電源化が計画されている。一方、発電量をコントロールすることが困難な自然エネルギーの課題を解決する手段として、蓄電池の活用への期待が高まっている。また、カーボンニュートラル社会の実現にはモビリティの脱炭素化も重要であり、新車販売のEVへの転換が必要とされている中、EV普及に欠かせない充電インフラの整備拡充が求められている。パワーエックスは、蓄電池に関する独自の設計製造技術および制御技術を有している。それらの技術を生かし、系統用および家庭用定置式蓄電池、船舶用蓄電池、蓄電池を活用した高性能なEV急速充電器の開発と販売、充電ステーション(以下、PowerX チャージステーション)事業を行っている。さらに、遠隔地との海上送電を可能とする電気運搬船事業の展開を計画中だ。1月10日には、追加で27億円の資金調達に成功している。
今回の協業の目的は、「災害時においても電気の途切れない社会の実現」、「EV普及による持続可能なモビリティ社会の実現」、「蓄電池の普及を支援する保険サービスの開発および提供」だ。「災害時においても電気の途切れない社会の実現」では、PowerXチャージステーションの災害拠点としての利活用や、被災地内外の住宅用、定置用蓄電池間の電力融通を行う。ほかにも、舶用蓄電池搭載船舶および電気運搬船による被災地給電支援も実施する予定だ。
「EV普及による持続可能なモビリティ社会の実現」では、PowerXチャージステーション、および超急速EV充電器による安全快適なEV充電の普及と促進を行う。併せて、SOMPOグループ会社を活用したEVユーザー支援(快適な充電体験の提供、および電欠等のEV普及における課題の解決)も実施する。
「蓄電池の普及を支援する保険サービスの開発および提供」では、蓄電池の製品種類、用途等のリスク特性に応じた保証保険を開発・提供する。さらに、ネットワーク接続された蓄電池マネジメントシステム用サイバー保険や、電気および蓄電池の海上や陸上での運搬時のリスクに対する海上保険を開発・提供する予定だ。
なお、両社は、今後蓄電池および電気運搬船にかかわる新たなビジネスの実現とその拡大を通じて、電気の途切れない持続可能な社会の実現と再生可能エネルギー普及促進に貢献できるよう、協力して取り組んでいくと述べている。