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ローム:電気自動車の性能向上が期待されるSiCパワーデバイス

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2018/6/18(月)

左:パワーデバイス生産本部 統括部長 伊野和英氏    右:専務取締役 東克己氏

ローム株式会社(以下ローム)は2018年4月10日、SiC事業戦略説明会を京都駅前ビルで開催した。ローム株式会社の東克己・専務取締役から市場予測に基づいた事業戦略として、SiCパワーデバイス事業への600億円規模の投資と筑後工場の新棟建設が発表された。ロームが600億円規模の投資を行うSiCパワーデバイスとはどのようなものなのか。東氏と会見を行った伊野和英・パワーデバイス生産本部統括部長の説明から読み解く。

損失をいかに小さくするか

用語解説 より良くご理解頂くために (本記事に掲載する資料は全てローム株式会社より提供)


パワーデバイスとは電力を変換する半導体デバイスだ。電流、電圧、周波数から一つ以上を変化させ、直流を交流に変換するインバータや、交流を直流に変換するコンバータなどを指す。伊野氏によると、パワーデバイスは電力を変換する際に熱としてエネルギーロスを発生させるという。そのエネルギーロスには、デバイスに電流が流れる際(ON状態)にデバイスの抵抗成分(オン抵抗)によって発生する導通損失と、デバイスの通電状態をONからOFF、OFFからONに切り替える際、スイッチ動作のたびに発生するスイッチング損失の二つがあり、伊野氏は「損失をいかに小さくするかが、パワーデバイスに求められる課題」と述べた。

 

SiCが実現する「高効率化」と「小型化」


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