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積雪・凍結情報をリアルタイム・広範囲に。福井県でAIによる路面判別技術を検証

2020/11/25(水)

路面判断イメージ図

路面判断イメージ図

AIなどを活用して防災や危機管理関連の技術開発を行うSpectee(スペクティ)は24日、日本気象協会と福井県と協力し、今年12月から来年8月にかけて、道路に設置したカメラから得た画像をもとに、AIが路面状態をリアルタイムに判別する技術の実証実験を開始すると発表した。
降雪や気温低下に伴う積雪路面や凍結路面の発生は、車両の事故やスタックを引き起こす要因だ。福井県でも平成30年2月豪雪により立ち往生車が発生、国道8号に約1,500台もの車両が長時間にわたり滞留した。

2019年から日本気象協会とスペクティは、カメラ映像に着目。最新のAI技術を駆使し、冬季の各種防災情報の取得とリアルタイム提供サービスを共同で開発した。この路面状態判別技術を福井県内にある路面状況確認カメラに応用し、精度検証を目的とした実証実験を行う。

今回の実証実験では、広範囲に設置したカメラ画像を用いてAIで判定する。今までは計測機器の設置箇所で取得した情報しか得られなかったが、カメラ画像とAIを活用することで、路面状態の面的な分布が得られる。そのため、より網羅的な実況把握が可能になるという。リアルタイムに路面の凍結や積雪状態を判別し、通行の安全や除雪作業・凍結防止剤散布作業の実施、作業効率の向上を目指す。

日本気象協会とスペクティは、この技術を福井県のみならず全国に展開して、道路管理者や自治体など、道路管理や防災事業に関わる事業体での適切な道路管理・通行や自動運転の推進に貢献することを目指すとしている。

スペクティの村上建治郎代表取締役は、「今回のカメラを使ったAIによる路面状態の自動判定は、初動対応に必要な網羅的なデータを取得するのに役立つとともにMaaS技術への応用が期待されます」との可能性を示している。

状況把握イメージ図

状況把握イメージ図

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