ボッシュ、完全自動駐車システムをシュトゥットガルド空港に導入へ
2020/10/16(金)
ボッシュが14日、Apcoa、メルセデス・ベンツとともにシュトゥットガルト空港に完全自動駐車システムを導入する計画を発表した。
これまでにもボッシュとメルセデス・ベンツは、自動バレーパーキング(AVP)システムの共同開発を進めていた。2019年7月には、AVPを運用するための特別承認を世界で初めて取得した。この承認は、メルセデス・ベンツ博物館の駐車場で、セーフティドライバーを乗せずに特定のEクラス車両を実際の混合交通下において走行させるというものだ。将来のインフラ協調に必要な技術として、新型のメルセデス・ベンツSクラスは、すでにAVPに対応している。今回の計画の中には、自動駐車サービスの商用化に向けたパイロットテストが含まれている。このテストでは、Sクラスに搭載された車両技術、ボッシュの提供するインフラ、駐車場運営会社のApcoa提供のデジタルプラットフォームAPCOA FLOWの連携を実験する。このテストは、シュトゥットガルト空港の駐車場にて実施予定だ。
ボッシュはこの計画の中で新型の車載カメラを提供し、空いている駐車スペースの識別、走行通路とその周囲のモニター、通路内の障害物や人間の検知を行う。利用可能なスペースへ到達するために車両が通るルートは駐車場内の専用コントロールセンターが計算し、車載機器が自動的に運転操作に変換する。
今回のサービスには、3つの目的がある。1つ目はドライバーの時間の節約、2つ目が駐車プロセス全体のチケットレス・キャッシュレス化、最後が駐車スペースの有効活用だ。自動駐車によってドライバーは車両(駐車位置)まで長い距離を歩く必要がなくなる。また、今回の発表では、自動駐車システムを用いると手動運転に比べて最大で20%も多くの車両が収容可能になると試算している。
なお、完全自動駐車サービスによって、狭い、遠く離れているといった、条件が悪い駐車スペースの有効活用も可能となる。将来的には、シュトゥットガルト空港でスマートフォンで車両に駐車位置を指示するサービスなども導入する予定だ。