SWAT Mobility、配送ルート最適化サービスのPoC実施
2021/11/22(月)
SWAT Mobility Pte. Ltd.(以下、SWAT Mobility)は、配送ルート最適化サービスのPoCを実施した。11月12日付のプレスリリースで明かしている。
同サービスは、同社が世界7カ国で乗客の送迎サービスやオンデマンドバスアプリを提供してきたルーティング技術を、貨物の配送向けに適用したものだ。佐川急便株式会社(以下、佐川急便)のHIKYAKU LABOが開催した「HIKYAKU LABOアクセラレーター2021」において、応募した85社のスタートアップの中からHIKYAKU LABO賞を受賞している。佐川急便は、東京都内で実際に集配する貨物をSWATの配送ルート最適化サービスで配車組み・ルート生成並びにドライバーアプリを利用した配送を行った。佐川急便ではこれまで、配車業務を属人化していた。そのため、貨物の容積率や顧客が受け入れ可能な車両重量や高さなどを考慮した複雑な配車組み・ルート生成に多大な工数がかかっていた。
しかし、SWATのプロダクトを利用することで、誰もが複雑な配車業務が可能となり、配車にかかる業務時間が大幅に削減された。さらに、車両の容積率の可視化と容積率の改善を通じた、車両台数の大幅な削減・コスト削減の可能性を確認している。
同サービスは、複数地点から散発的に発生する移動需要に対して、最適なルートを瞬時に導き出すダイナミック・ルーティング・アルゴリズムを用いたものだ。日本特有の入り組んだ狭い道や一方通行・時間帯規制といった複雑な道路規制情報を完備したゼンリンの高精度・高鮮度な道路ネットワークデータを内蔵している。このため、トラック配送においても安全で最適なルートを提供することが可能だ。
また、同サービスに使用しているシステムは、車両GPSデータを用いた機械学習を通じて、各道路において時間帯ごとに最適な走行スピードを構築する技術を保有している。これらのルーティング技術により、道路事情や規制が複雑、かつ交通状況が刻々と変化する都心部でのトラック配送の最適化が可能だ。
なお、SWAT Mobilityは、テクノロジーの力で“ヒト”と“モノ”全ての移動に関する課題解決を進めるという。そして、企業や消費者全てのユーザーにとって最適な移動を実現する社会に向けて取り組むと述べている。