ティアフォーは、ロボティクス・車載向けHDRカメラ(Automotive HDR Camera C1 以下、C1カメラ)の量産出荷を11月から開始する。「C1カメラ画像認識スターターキット」は、NVIDIAが提供するJetson AGX Orin開発者キット(NVIDIA Jetson AGX Orin)とC1カメラを組み合わせたものだ。


C1カメラは、120dB(デシベル)相当のダイナミックレンジ(HDR)、車載品質のハードウエア、各種アプリケーションへの高い接続性から、自動運転や運転支援の領域に限らず、さまざまな用途において採用が進んでいる。

また、NVIDIA Jetson AGX Orinは、その前身であるJetson AGX Xavierの8倍以上となる毎秒最大275兆回の処理能力がある。さらに、同じ手のひらサイズのフォームファクター、およびピンの互換性、ならびに近い価格を実現した。高度なロボティクス、自律動作マシン、そして次世代の組み込みやエッジコンピューティング製品の開発を前進させることが期待されている。

ティアフォーとNVIDIAは、これまでにも相互協力を行っており、Jetson AGX Orinに対応したC1カメラのドライバがOSS(オープンソースソフトウエア)として提供可能だ。さらに、今後さまざまな用途で両製品を組み合わせた活用が見込まれていることから、ケーブルなどの付属品(複数候補から選択可能)も含めたワンパッケージのキットとして提供を開始する。これにより、ユーザーは、キット購入後すぐに画像認識アプリケーションの開発をスタートすることができる。

なお、ティアフォーは、国立京都国際会館で10月19日～21日に開催される「ROSCon2022」に参加する。同社は、「ROSCon2022」で同キットを用いた画像認識のライブデモンストレーションを実施する予定だ。ほかにも、同キットによって複数台のC1カメラから取得したHDR映像を、Deep Learning技術を用いた画像認識アプリケーションに入力した認識結果を画面上で見せることを予定している。