ティアフォーと日立Astemo、自動運転システム等の領域で共同開発開始
2024/10/25(金)
株式会社ティアフォー(以下、ティアフォー)は10月17日、自動運転用オープンソースソフトウェア「Autoware」を活用した自動運転システムおよびソフトウェア定義型自動車(Software-Defined Vehicle:SDV)の領域において、日立Astemoとの共同開発開始を発表した。
日立Astemoは、Tier 0.5として自動車メーカーに車両全体の設計を考慮したシステムを提案することを目指し、システム開発する際の基盤となるリファレンスシステム(Internet of Vehicles Platform:IoV PF)の開発を進めている。また、ソフトウェアの開発をクラウドの仮想環境で行い、ソフトウェアの仕様を統一化できるクラウドネイティブ対応ソフトウェアアーキテクチャの開発にも取り組んでいる。このアーキテクチャを活用することで、開発効率や品質向上、費用削減、市場への迅速な対応が可能になる。また、このアーキテクチャに対応した自動運転ソフトウェアとして「Autoware」が使用される予定だ。一方、ティアフォーは、AWFおよびSOAFEEの主要なメンバー企業と協力し、「Autoware」を基盤とした業界標準の自動運転システム開発キット「Open AD Kit」の仕様策定とリファレンス実装を主導してきた。今後、「Open AD Kit」のクラウドネイティブ仕様を拡充し、SOAFEE準拠のSDVアーキテクチャに基づいた自動運転システム開発を支援していく予定だ。そして、今回の協業を通して、日立Astemoが開発するリファレンスシステムも最大限に活用し、「Open AD Kit」の次世代プロジェクトを推進していくという。
これらに加え、ティアフォーは、自動運転システムに特化したオープンで大規模な機械学習基盤と軽量なエッジAIモデルの開発にも注力。具体的には、2024年1月にCo-MLOpsプロジェクトを開始し、世界中の様々な企業とデータを共有しながら機械学習やエッジAIの技術開発に取り組める仕組みを構築している。今後、その仕様を「Open AD Kit」に導入し、日立Astemoが開発するリファレンスシステムとも連携していく予定とのことだ。