東急、「しずおか自動運転ShowCASEプロジェクト」事業を受託
2021/8/6(金)
東急株式会社(以下、東急)は、静岡県が実施する自動走行実証事業「しずおか自動運転ShowCASEプロジェクト」の2021年度事業受託者に決定した。8月4日付のプレスリリースで明かしている。
静岡県内各地域では、地域交通の運転手不足や過疎地域などの高齢者への移動支援といった課題に直面している。今回のプロジェクトの目的は、自動運転などの最新技術を用いた実証実験を展開し、地域の交通事業者が新たなモビリティサービスを展開、社会実装することだ。東急は、観光列車・観光型MaaSなどの事業を通じた地域活性化、インフラ設備の防災力強化に向け、2019年に静岡県と各種連携協定を締結した。2020年12月には、伊豆高原駅付近に「遠隔コントロールセンター」を設置し、運行する車両の遠隔監視・操縦技術を検証する実証実験を実施している。この実験での取り組み内容が、静岡県より将来の社会実装に向けて最も親和性が高いと評価され、今回の受託にいたったという。
2021年度事業で実施する実証実験では、静岡県内の4都市(賀茂郡松崎町、伊東市、沼津市、掛川市)において、複数都市の車両を遠隔監視する。また複数台の車両を遠隔操縦することで、遠隔コントロールセンターのさらなる高度化を目指す。1カ所の遠隔コントロールセンターから複数都市での遠隔操縦をするのは日本初だ。夜間時間帯の自動運転および遠隔監視・操縦の実施に向けて、関係者と協議を行っている。
今回の実験では、バス路線の維持が困難な過疎地域、駅から観光地へのラストワンマイルといった地域交通課題の解決に向けた検証をする。さらに、自動運転技術により地域ごとに異なる課題解決に向けた取り組みを推進する。