冠水等の災害を事前把握可能 東芝、気象データサービス提供開始
2023/5/31(水)
東芝デジタルソリューションズ株式会社(以下、東芝)は5月29日、気象レーダから受信した観測データを高精度かつリアルタイムで解析する「気象データサービス」を提供開始する。
同サービスでは、公共の気象レーダのデータを解析するため、気象レーダなどのハードウエアをユーザーが維持・運用することなく、高度なデータ解析により生成される気象データを利用することが可能だ。鉄道、道路、航空などの公共交通事業や、建設業やエネルギー業などのインフラ事業者、自治体や医療機関、民間気象事業者への提供を想定しているという。また、同サービスでは、道路の冠水、河川の氾濫、土砂災害、地下や建物への浸水が発生する前に降雨情報を事前に把握することができる。これにより、道路の信号制御やアンダーパス通行止め、各種交通機関の運用判断、商業施設への誘導など危険区域からの避難指示、屋外イベント開催時などの対策に活用可能だ。
さらに、同社は、「降雨予測サービス」のほか、「粒子判別サービス」や「突風探知サービス」についても順次リリースするという。「粒子判別サービス」は、雨・雪・あられ・雹(ひょう)などをリアルタイムで判別するものだ。一方、「突風探知サービス」では、近辺の風の強さを広範囲で検知する。これらのサービスをリリースすることにより、「気象データサービス」のラインアップを強化していく予定だ。
なお、同社は、“空”で「起きていること」と「起きること」を広範囲かつ細かいエリアで正確に把握、予測することで防災や減災に貢献する。同時に、さまざまな事業領域での活用を通じて、平穏で豊かな生活の実現を目指していくと述べている。
(出典:東芝 Webサイトより)