TOTO、移動式トイレサービスをCESで発表 米スタートアップと展開
2020/1/17(金)
TOTO株式会社(以下、TOTO)は、CES 2020に出展し、Good 2 Goと協業して展開する移動式トイレサービスを展示した。そのほか、「いつでもどこでもアクセスできる快適・清潔・安全なトイレ」を目指し、カリフォルニアで取り組むアプリを活用した事例なども紹介した。
展示ブースは「朝」:住宅のトイレの生活シーン、「昼」:パブリックのトイレの生活シーン、「夜」:住宅トイレ・シャワー・バスの生活シーンをシームレスに構成。映像を通じた体験価値の提案や、商品やシステムの実演デモなどを行った。その中でも要注目なのが、Universal Cleanlinessを掲げて取り組む、移動式トイレサービスの展示だ。TOTOとサンフランシスコに拠点を構えるスタートアップ企業Good 2 Goが協業して実施した。
展示した移動式トイレの内部は、ホテルに設置されたもののように清潔な個室空間に仕上がっていた。そのほかにも、アプリを通じて移動式のトイレがやってくるデモムービーを放映し、これを近い将来の姿として紹介。移動式トイレをモビリティサービス一つとして捉える世界観を披露した。
TOTOは2019年にGood 2 Goに出資、オリジナルアプリを活用して「いつでもどこでもアクセスできる快適・清潔・安全なトイレ」を検索・予約できる仕組みを構築し、展開している。
また、既に両社の取り組みはサンフランシスコを中心に始まっている。TOTOによると、アメリカでは公共トイレの数が少なく、衛生面や密室による安全性に大きな課題があるという。こうした実情を踏まえ、Good 2 Goはサンフランシスコ市内のコーヒーショップチェーン店等と連携し、既存のショップのトイレを改装。アプリを通じてオープンに利用できるシステムを導入した。アプリサービスは、(1)希望エリアのトイレを登録アプリでさがす、(2)来店後、トイレの順番をアプリで確認 、(3)ドアにスマホをかざしてトイレを開錠、(4)利用したトイレの評価をアプリで行う、という手順で行う(下図参照)。
TOTOは「アメリカの大手スーパー、飲食店チェーンや自治体からの問合せも増えており、将来的には誰もが快適なトイレをアプリで呼べるサービスを目指す」としている。