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新たなモビリティニーズの発見 タイムズ24

2017/11/13(月)



(図5)日本の年齢階級別構成比



さらに、クルマの稼働データからは「誰が」「どこで」利用した、といった情報も分かります。それをマップにプロットしたものが図5で、これは浜松市内のステーションの利用に絞ってプロットしたものになります。これを見ると浜松市ないしその周辺に向かう人は、東京・大阪・名古屋の人が多いということが見て取れるでしょう。

こうした情報から、移動のニーズも見えてくるため、会員企業の同業他社にも営業を展開していく上で、企業の抱える移動の課題やニーズにいち早く対応することが可能になったとのことです。

 

IoTを用いた利用環境の改善

タイムズ24は、利用者の不便・不満に対し、それを改善するサービスを、IoTを用いて提供するという取り組みも行なっています。

 

(図6)車内に忘れ物をした場合、会員カードで一度だけ解錠できる。



たとえば利用者が車内に忘れ物をしたままクルマの返却処理をしてしまった場合、従来ではコールセンターで対応していました。しかし、IoT技術を活用し、クルマ返却処理後でも、会員カードを使えば一度だけ解錠が可能になりました(図6)。わざわざコールセンターを経由する不便を減らし、すぐに忘れ物を取り出せるようになったのです。

また、カーシェアの利用者のモラルを醸成するためにも、IoTは一役買っています。カーシェアというのはそもそも、みんなが綺麗に、安全に使ってくれるだろうという性善説のもとに成り立っています。それを促進するためにも、他の利用者のことを考えて大切に使うとポイントがたまるという仕組み(TCPプログラム)に取り組んでいます。

 

(図7)モラル醸成プログラム=みんなのために大切に使うとポイントがたまる。



具体的にはエコドライブやキレイに使うとポイントが溜まり、予約延長や駐車違反などをするとポイントが激減するというような仕組みです(図7)。これにより不稼働時間を抑え、収益向上につながっているようです。

近年、カーシェアを含めたシェアリングのビジネスに注目が集まる中、その提供の仕方や、利用の仕方といった面ではまだまだ発展の余地があると言えます。

カーシェア市場において日本のみならず世界規模でもトップを走るタイムズ24が今後どのようにビジネス展開をしていくのか、目が離せません。

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