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和歌山電鐵とヤマト運輸が「客貨混載」を開始

2018/2/5(月)

オリジナルステッカーを貼付した集配コンテナ

和歌山電鐵株式会社(以下「和歌山電鐵」)とヤマトホールディングス傘下のヤマト運輸株式会社(以下「ヤマト運輸」)は、本年2月16日より、ローカル電車の路線網維持と物流の効率化による地域住民の生活サービス向上を目的として、貴志川線の田中口駅-神前駅間の電車で宅急便を輸送する「客貨混載」を開始すると発表した。

近年、ローカル鉄道は過疎化・高齢化に伴い乗客数が減少し、廃線を余儀なくされる事例が増えているが、地域住民の足として重要な役割を担っており、路線網の維持が課題だ。そんな中、和歌山電鐵は、有名な「たま駅長」をはじめ、さまざまな車両の改装やイベント実施を行い、路線の維持や地域活性化に取り組んでいる。ヤマト運輸は、全国の自治体や企業と連携し、サービスの向上とともに地域の活性化や課題解決を図る「プロジェクトG(Government)」を推進しており、路線バスによる「客貨混載」を全国各地(※)で実施している。和歌山電鐵とヤマト運輸は、地域住民の生活サービス向上を目的とし、貴志川線の田中口駅-神前駅間の電車で「客貨混載」を開始する。物流総合効率化法(物効法)の改正後、宅配便の個別配送の一部を担うのは国内初。

※   路線バスによる客貨混載は9都道府県で実施している
岩手県(2015年6月~)宮崎県(2015年10月~)北海道(2016年9月~)熊本県(2016年10月~)
兵庫県(2017年6月~)長野県(2017年10月~)和歌山県(2017年10月~)徳島県(2017年11月~)
愛知県(2018年1月~)

これまでヤマト運輸が宅急便センターから神前地域にトラックで輸送、配達していた宅急便を、貴志川線を利用して輸送し、リヤカー付き電動自転車で配達する。手順は下記の通り。

(1)ヤマト運輸の社員2名が、和歌山太田センターで荷物を集配コンテナに積み込み、田中口駅へ向かう
(2)集配コンテナを電車に固定し、社員も電車に乗り込み7時15分に出発
(3)神前駅到着後は神前地域に向かい、集配コンテナと自転車をドッキング。
   リヤカー付き電動自転車で集配を開始する5分に出発

【運用フロー図】



今回の「客貨混載」のメリットの一つは貴志川線の路線網の維持だ。地域住民にとっては、路線網が維持され、安定利用ができることで通学や通院など生活基盤の維持につながる。和歌山電鐵にとっては、電車の空きスペースを利用することで、新たな収入源を確保できる。ヤマト運輸にとってのメリットは、住宅密集地区へリヤカー付き電動自転車を利用することで、安全性が高まるとともに集配効率が上がる点や、配達開始時間がこれまでの11時から8時に繰り上がるため、サービス品質の向上と再配達削減による労働環境の改善が見込める点などを挙げている。

今後の展開については、貴志川線の各駅にオープン型ロッカー「PUDOステーション」の設置や手荷物預かり、手荷物配送サービスの提供や、県産品の販路拡大に向けた活用も検討し、地域の利便性向上や観光振興に取り組んでいくという。

左から
ヤマト運輸 常務執行役員関西支社長 北村 稔
和歌山電鐵 代表取締役社長 小嶋 光信
和歌山運輸支局 支局長 山寺 康人
(敬称略)


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