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北海道MaaS「ぐるっと北海道」が本格始動 生成AIが13言語で旅をプランニング

2025/11/19(水)

ウェルネットと北海道経済連合会は、北海道全域のシームレスな移動を実現するデジタルチケットサイト「ぐるっと北海道」の本格サービスを11月17日より開始した。道内50以上の交通チケットを多言語で購入できるだけでなく、Googleの生成AI「Gemini」を搭載したAIチャットボットが、利用者に最適なモデルコースやチケットを提案。国内外の観光客が抱える二次交通の課題を解決し、広域周遊を促進する。


広大な北海道では、空港や主要駅から先の二次交通の検索や決済手段が事業者ごとに異なり、特に外国人観光客にとっては利便性が低いという課題があった。「ぐるっと北海道」は、この課題を解決するため、国土交通省の「共創モデル実証運行事業」として開発が進められてきた北海道版MaaS(Mobility as a Service)プラットフォームだ。

このサイトの最大の特徴は、Googleの生成AI「Gemini」を活用したAIチャットボットの搭載にある。「エゾリス」をモチーフにしたキャラクターが、利用者との対話を通じて、おすすめのモデルコースや、それに最適な交通チケットを提案する。これにより、利用者は旅のプランニングからチケット購入までを一つのサイトで完結できる。

また、インバウンド需要への対応も強化されている。サイト全体とAIチャットボットは、日本語、英語、中国語、韓国語に加え、東南アジアや欧州の言語を含む全13言語に対応。海外からの観光客も、自国の言語でストレスなく北海道旅行の計画と準備を行える。

サービス開始時点で、JR北海道、函館バス、道南いさりび鉄道などが乗り放題になる「はこだて旅するパスポート」や、道東を巡る「釧網線フリーパス」など、道内30以上の事業者・団体が提供する50種類以上のデジタルチケットを取りそろえている。

利用者はアプリのダウンロードは不要で、Webサイトにアクセスし、クレジットカードで決済するだけでチケットが発行される。乗車時はスマートフォンの画面を提示する。一部のJR駅ではQRコードによる改札通過にも対応している。

ウェルネットと北海道経済連合会は、今後も参加交通事業者や掲載チケットを拡大し、航空会社などとも連携することで、北海道を訪れるすべての旅行者にとってより快適でシームレスな移動体験を提供していくとしている。

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