ゼンリンデータコムとTOKAIコミュニケーションズがMaaS事業で提携
2020/6/15(月)
株式会社ゼンリンデータコム(以下、ゼンリンデータコム)と、株式会社TOKAIコミュニケーションズ(以下、TOKAI COM)は、「MaaS(Mobility as a Service)領域を中心とした事業展開に係る戦略的な業務提携」について覚書を交わしたと発表した。
両社は今後、MaaSビジネスについて共同で検討する方針だ。TOKAI COMが情報通信事業を担うTOKAIグループでは、300万件の顧客とのコミュニケーションにより蓄積された独自のデータマネジメントプラットフォームを保有しており、これを生かしたマーケティング活動を行っているという。
一方、ゼンリンデータコムは、ゼンリングループにおけるデータ配信事業を担っており、高精度で高鮮度な地図データと多様なコンテンツデータを統合した位置情報提供プラットフォームを通じ、サービスの提供と拡張を進めている。
両社のプラットフォームを連携させることで、位置情報、行動情報を蓄積し、AIなど最新のテクノロジーを活用して分析する仕組みを構築し、移動全般に関するマーケティングデータや時間帯、エリアなどの諸条件にひもづいた移動手段などに関する需要予測データを生成する。
ゼンリンデータコムとTOKAI COMは、これらの活動を通じて、人、自動車、公共交通、その他二次交通も含めた幅広いデータを蓄積。各移動ジャンルにおける企業との提携にも積極的に取り組むことで、自治体や交通事業者、MaaSオペレーターなどが活用できるMaaSプラットフォームの構築とソリューションの提供を推進する方針だ。
そのほか、TOKAIグループのガスやCATV、宅配水事業などのコンシューマー向け営業や配送業務で、ゼンリンデータコムが運用する地図データベース、ルート探索機能をはじめとしたサービスを導入する。このサービスによって、TOKAIグループ全体の移動、配送業務の効率化と生産性向上を図るとしている。
両社は以前から、新サービスの開発に向けて相互に協力してきたという。これまで、TOKAI COMが培ってきたクラウド領域における技術力と、ゼンリンデータコムの情報コンテンツサービスなどのサービス基盤のフルクラウド化や、クラウドを活用した新サービスに向けて協力を行ってきた。
今回の業務提携ではお互いの得意領域を最大限に活用して、事業領域の拡大・拡充や、MaaS領域における新たなビジネスの構築を図り、両社を含めたグループ全体のさらなる収益拡大と持続的成長を目指すことを掲げている。