ZF・モービルアイ、トヨタ複数車両に向けたADAS開発を発表
2021/5/20(木)
ZFは5月18日、インテル傘下のモービルアイと共に、今後数年にわたり、トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)の複数の車両プラットフォーム向けに先進運転支援システム(ADAS)の開発を行うと発表した。この合意により、ZFは、中距離用レーダー(Gen21)も供給し、トヨタの車両におけるカメラとレーダーの統合を担う。
ZFとモービルアイは、コンピュータービジョンと機械学習ベースのセンシング機能、マッピング(高精度地図)のローカリゼーション、レーンキープ / レーントレーシングといった車両制御技術など、道路上の安全性向上に向けた革新的なアプローチを提供している。モービルアイのEyeQ4は、最先端のアプリケーションに対応したビジョン・コンピューティングのシステム・オン・チップ (SoC) で、ZFの中距離用レーダーテクノロジー(Gen21)と組み合わせて、車両の周囲環境を正確に把握できる。これらのテクノロジーを組み合わせることで、横方向と前後方向の車両制御と、衝突の防止と軽減を実現する。
ZFの中距離用レーダー(Gen21)は、2022年以降にユーロNCAPの安全性試験で5つ星評価の獲得と、レベル2/レベル2+ の自動運転機能の実現を目指して設計された、77GHzの高性能フロントレーダーだ。自動車メーカーの要件に合わせて拡張でき、衝突被害軽減ブレーキ (AEB) システムなどをサポートする歩行者検知機能に役立つ低速時の広視野角にも、アダプティブ・クルーズ・コントロール (ACC)システム などの高速時におけるより長距離での検知にも対応する。
ZFとモービルアイは密接に連携し、ZFのレーダー技術と最先端のカメラ・テクノロジーを連動させて、今回初めてトヨタにADASを提供する。これにより、両社は、両社の提供する安全技術の使用エリアを拡大し、世界の道路における安全性とドライバーの利便性の向上に貢献するという。
■インテル コーポレーション 上席副社長、モービルアイ 社長 兼 CEOアムノン・シャシュア氏のコメント
「モービルアイは、ZFとともに、世界最大の自動車メーカーであるトヨタ向けの運転支援および安全技術を開発できることを大変光栄に思います。」
■ZFのエレクトロニクス、およびADAS事業部担当のエグゼクティブバイスプレジデントであるクリストフ・マーナット氏のコメント
「ZFは、トヨタ、モービルアイと緊密に連携し、世界の安全基準に準拠した先進の安全システムを開発できることに期待で胸を膨らませています。わたしたちの革新的テクノロジーによって、フュージョンベースのシステム、ADAS機能に卓越したパフォーマンスと安定性が備わります。」
(出典:ZF Webサイトより)