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ブリヂストン、空気不要タイヤ「AirFree」の公道実証を富山市で開始 グリスロに装着

2025/11/12(水)

ブリヂストンは、空気充填の要らない次世代タイヤ「AirFree(エアフリー)」を装着したグリーンスローモビリティ(グリスロ)の公道実証実験を、富山県富山市で開始した。全国で初となる取り組みで、富山市が運行するバスタイプのグリスロ「Boule BaaS」に装着し、運行データや利用者アンケートなどを収集。2026年の社会実装を目指す。

「AirFree」は、タイヤ側面の特殊な形状の樹脂スポークが荷重を支えることで、空気充填を不要にしたブリヂストンの次世代タイヤ技術だ。パンクの心配がなく、空気圧管理といったメンテナンスの手間も大幅に削減できるため、「移動を止めない」という価値を提供できる。

ブリヂストンは、この「AirFree」が、高齢化や労働力不足といった課題を抱える地域交通、特にグリーンスローモビリティの持続可能な運行に貢献できると考えている。今回の実証は、2025年2月に富山市とブリヂストンが締結した連携協定に基づくものだ。富山市の富山駅北エリアで運行されているバスタイプのグリスロ「Boule BaaS」の1台に「AirFree」を装着し、11月8日から24日までの土日祝日に運行する。

実証期間中、両者は車両データや走行データ、メンテナンス状況などを収集し、技術的な有効性を検証する。また、利用者へのアンケート調査も実施し、乗り心地や安心感といった社会受容性の側面からも評価を行う。これらの多角的なデータを通じて、「AirFree」を装着することによる価値向上効果や、実際の運用面での実用性を検証し、2026年の社会実装に向けた課題を抽出する。

富山市の藤井裕久市長は、「公共交通が抱える様々な課題への解決の端緒となり、市の活性化に寄与することを期待している」とコメント。ブリヂストンも、この共創活動を通じて「AirFree」の提供価値を検証し、社会実装に向けた価値創造につなげたいとしている。

「AirFree」を装着した「Boule BaaS」  

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