DeNA、EVの実用航続距離を予測する技術開発
2022/10/28(金)
株式会社ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)は、使用環境により変動するEVの実用航続距離を予測する技術を開発した。10月5日付のプレスリリースで明かしている。
地球温暖化対策やSDGsを背景として、ガソリン車からEVへの転換は大きな社会潮流となりつつあり、自治体や企業を中心にEVを導入するニーズが顕在化している。しかし、車両導入コストや航続距離などが課題とされ、日本国内においてEVはまだ十分普及しているとは言えない状況だ。特に、航続距離については、車両の使用環境、季節、使われ方などによって大きく変動し、実用性能の把握が困難であることが、EV導入時の大きな課題となっていた。同技術は、まず、既存車両の管理情報(車検証情報、定期点検履歴など)や用途から、車両ごとに異なる使用環境を推定する。次に、推定された使用環境下でEVが走行した場合の性能悪化要因と、その影響度を総合的に解析する。さらに、バッテリー劣化による将来の車両性能変化を加味して、EV導入後の実用航続距離を予測するとともに可視化する。
同技術により、さまざまなEVが、異なる車両用途や使用環境において、期待される実用性能を発揮できるかどうかを事前に確認できるため、適切なEVの選定が可能になる。また、コネクテッドカーなど車両から直接データ取得する手段に依存しないため、ほぼすべての既存車両に対して予測が可能となる。そのため、汎用性の高いEV導入支援ソリューションの提供も期待できる。
なお、同社は、今回の技術を用いたEV導入支援ソリューションを、今後さまざまな自治体や企業に展開していくことで、国内におけるEV転換を加速させるという。さらに、EV導入後は、自動車メーカーのコネクテッドサービス、フリート管理サービス、カーシェアリング、エネルギー、保険など、各種サービスと連携する。これにより、EVの利用価値を高め、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて貢献していくと述べている。
(出典:DeNA Webサイトより)