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滴滴(DiDi)のMaaSへの取り組み:オンデマンドバスのサービス開始

2018/6/20(水)

U+Bus

中国の大手ライドシェア企業である滴滴出行(ディディチューシン)は、オンデマンドバスサービス「U+Bus」をスタートすると発表した。滴滴出行が出資した「滴滴優点科技(深セン)有限会社」※(以下 滴滴優点)は、6月14日に深セン市蛇口ヒルトンホテルで「U+Bus」の発表会を開いた。

※滴滴優点科技(深セン)有限会社は、滴滴出行と中国科学院深セン北斗応用技術研究院、深セン市バスグループが共同で、2016年3月に創立した交通領域AI応用の会社である。

滴滴優点 総経理 袁 方園氏


「U+バス」のサービスは、3つの「モビリティ」、Sharable Mobility・On-demand Mobility・Mobility as a Serviceという考え方に沿って構想されたものであるという。利用率、シェア率、ユーザーのフィードバックなどのデータを参考しながら随時調整できる「スマート」なサービスを目指すと、滴滴優点の総経理 袁方園氏は述べた。
首席研究員の馬江山氏はサービスの利用方法について説明した。まず、ユーザーがスマホでデマンドを発信して、現在地を特定する。そして、ユーザーから一番近い乗り場までの歩行時間をクラウド上で計算して、バスをその乗り場に走らせる指示を出す。「長い待ち時間をなるべく無くしたい。5分以内に乗車できるようにしている」と馬氏が紹介した。

滴滴優点 首席研究員 馬 江山氏


サービスは7月から深セン市の蛇口エリアから運営を開始して、徐々にエリアを拡大していく予定である。乗り場に関して、運営初期には通常のバス停と共用されるが、将来サービス専用の乗り場を新設し、さらに状況によって乗り場そのものをなくすことも考えられている。発表会では、MaaSの重要性が強調され、さらに利便性を図り、「決まった乗り場・ルートがなく、どこでも乗れる」というオンデマンドサービスを追求すると説明された。

こういったサービスは、現在のオンデマンド配車やカーシェアより、さらに大人数対応ができるため、利用料金も下がる。7月から投入する車両は、すべて電動バスを使用する予定である。

滴滴優点は、今回の「U+Bus」サービスの前に、「優点バス」というサービスを運営している。「優点バス」はビッグデータの分析に基づき、ラッシュアワーやイベントに合わせた期間限定のバスサービスであり、開設してから1年間ほどで、2百万人が利用したという。今回のサービスは、「優点バス」の経験を生かし、さらに利便性が向上したサービスになる。

出典:中国・賽文交通網(7its)http://www.7its.com/html/2018/xinwen_0615/6795.html

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