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大日本印刷と未来シェア、中山間地域でのAIオンデマンド交通実証実験実施

2021/11/4(木)

大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、未来シェア株式会社(以下、未来シェア)と共同で、三重県大台町地域でAIオンデマンド交通実証実験を実施する。11月2日付のプレスリリースで明かした。

中山間地域では、人口減少などによって公共交通の運営継続が困難となっている一方で、高齢化にともなう免許返納の増加もあり、その重要性はさらに増してきている。こうした交通関連の課題解決に向け、自動車等の所有ではなく、移動手段としてのサービスを提供していくMaaSの活用に期待が集まっている。

大台町は、中山間地域に位置しており、定時定路線型の乗り合いタクシーや、スクールバスを活用した町営バスを運行している。しかし、利用者が減少するなかで持続可能な経営を実現するという課題を抱えている。

同実験は、大台町が総務省より交付された「過疎地域持続的発展支援事業」の一環として実施する。DNPは、未来シェアと共同で、AIを活用して高齢者を含む利用者一人ひとりのニーズに対応するオンデマンド交通などを気軽に利用できる新たなモビリティサービスを提供。この実証実験の検証結果を大台町の公共交通計画に活用するとともに、同町を含む近隣の6町が推進する「三重広域連携スーパーシティ構想」にも活用し、地域の活性化を目指す。

今回の実証実験では、未来シェアが提供する「SAVS」を利用して、リアルタイムのドアツードア型乗り合いタクシー運行を実現し、生活者の利便性向上を図る。「SAVS」は、AIによって、生活者の利用希望とタクシーやバスの運行状況をリアルタイムで計算し、時間やルートを固定せずに、最適な乗合車両の配車を決定するサービスだ。

また、タクシー等の利用頻度が高い三瀬谷駅前の「道の駅 奥伊勢おおだい」と報徳診療所の2カ所に、「DNPモビリティポート」も設置する。「DNPモビリティポート」は、出先から自宅迄の配車を簡単に予約できるデジタルサイネージだ。

なお、DNPは、「DNPモビリティポート」を利用した6町広域連携による相互周遊でさらなる移動活性化を2022年度に計画している。将来的に、地域住民だけでなく、観光客が公共交通を活用する観光地の周遊や、周辺広域6町における「MaaS」の導入を図っていくという。

さらに、各地で展開されている交通結節点の整備、およびスマートシティやスーパーシティのモビリティ課題の解決に向けたプラットフォームとして「DNPモビリティポート」の提供に注力していくと述べている。

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