NTTコムウェア、島根のドローン実証実験に協力 荷受者の健康状態も確認
2018/11/26(月)
NTTコムウェア株式会社(以下、NTTコムウェア)は22日、株式会社ドローンクリエイト(島根県益田市)が益田市で26日から開始するドローンとAIを活用した物資輸送の実証実験に協力すると発表した。
島根県内最大面積を有する益田市は山林地域が多く、人口減少・高齢化が進んでいる。このような中、市内中山間部をはじめとした地域に居住する高齢者・外出困難者に対し、栄養改善・確保を目的とした食事療養食の調理・宅配がすでに実施されている。また高齢者の中には、一人暮らしや体の不自由な人も多く、『荷受者の健康状態の確認』 も宅配事業の大きな役割だ。そこでこの度、ドローンとAIを活用した、安全・安心で経済的かつ 『荷受者の健康状態の確認』 機能も併せもつ物流システムを検証し、地域住民のQOL向上につながる仕組み作りに取り組んだ。
実証実験においては、発送側で物資をドローンに搭載し、荷受側に物資を輸送する。荷受側におけるドローンの安全着陸、物資の荷受確認、荷受人の健康状態確認、荷受後のドローンの安全再離陸を、ドローンに搭載したカメラを含むセンサーとクラウド上のAIの連携により実現する 。荷受や健康状態のAIによる分析結果は、発送側だけでなく、必要に応じて地域の行政機関・医療機関にも通知される。
検証期間は2018年11月26日(月)~2019年3月31日(日)とし、航行ルートの確立や安全確認などの予備実験から開始し、実際の物資輸送実験を12月17日から実施する。 検証エリアは、島根県益田市安富町の高津川周辺地域をはじめとし、順次市内全域へと拡大する予定だ。実験では、約1.3kmのルートを通って荷物を運搬した後、荷受者状態(荷受状況、健康状況 等)の可視化・異常有無連絡を実施する。これらを通して、運搬物の積み下ろし簡易化や荷崩れ防止などの搬送品質確認、荷受者の健康状態の判断精度向上を実現し、システムの実用化を目指す。